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6月の魚沼にキハを見に行く(3)たった一度の“縁結び” [<鉄>な撮影記・旅行記録]

それにしても、今年の夏は異常である。未明の最低気温が25℃を下回らない日が
「熱帯夜」という語の“定義”だったはずだが、そんなコトバ自体、必要なくなる
のではないかと思うほど。最低気温が30℃を上回る日があるなど、
40数年生きてきて、未経験の世界だと思う。子どもの頃も夏は暑かった。
でも、いまよりはマシだったと思うのは、遠い記憶ほど美化される...からだろうか。

仕事の愚痴を書くだけで、本文はオマケ程度のヤッツケ仕事的なブログが
続いていたが、その仕事。ようやく、その一番大変な部分が今夜、終了した。
今日は“全館休館日”、そんな中、誰もいない職場でフロア中のエアコンを
ガンガンに効かせて、たったひとりで最後の作業をしたときは気持ちよかった。
思えば、この半月ほど、他のことのストレスもあって、正直言ってマトモな
精神状態では無かった自分。

でも、一段落すると、どこかに行きたくなるわけで。久々にキハに会いに!?

ただ公休日と、その辺のスケジュールが一致しないのが悩みなのである。
いっそ、高松滞在をちょっと延ばして??

先の見えない時期だけに、思い詰めているよりも行動を起こした方が良いのでは??

と、そんなことを考えている<変態鉄>なのである。

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【2020年6月10日10時41分】 只見線・藪神-小出(後追い)

さぁ、それでは、ずいぶん久しぶり。6月の只見線キハの話題。
何にでも“巡り合わせ”はある。自分は“ご縁が無かった”人なのかも。

……  ……

自分にとって、只見線が「撮りたい対象」として具体的に検討するようになったのは
2018年頃から。その頃、すでに只見線の小出側は運転本数が最低限に絞られ。

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【2019年8月27日11時18分】 只見線・小出駅

何だかコミカルな感じすら漂う、バカでかい文字で書かれた
小出駅の発車時刻表に見るとおり、1編成の単純往復で足りる運用。

つまり、途中駅での行き違いは一切無し...という寂しいもので。
朝の通学時間帯に2往復(早朝の上り1本、只見 → 大白川は回送)の後は、
午後まで列車が無く、小出駅からの上りは、午前中は7:58発の第2422D列車、
そのあと“初発の次”が13:11発の第2424D列車というのだから...

ホントに<撮り鉄>泣かせの路線。

ただ、列車速度は速くは無く。たぶん、只見線(小出側)を訪れる<撮り鉄>の
99%以上はクルマ利用では??

いわゆる“追っかけ”も十分、可能なのである。
だから、1本の列車を追いかけて、途中2回ほど撮れば...

でも、<徒歩鉄>の<変態鉄>は1日居ても2~3回の撮影機会が限界。
“1枚入魂”ではないが、撮った後の移動もままならず、1つの撮影地にすべてを
賭けるほかないのである。

さて...

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【2019年8月3日7時25分】 只見線・会津若松駅

そんな只見線小出側の車輌運用。本来は会津若松常駐のキハ40形だが...
そう、2011年7月豪雨による長期運休で、新潟支社(新津)配置のキハ40系が
運用に入ることになっており。

羽越本線、磐越西線などに多くの運用を受け持っていた新津のキハ40系、
昨年度までは配置数も多かったが、只見線運用を受け持つのは、事実上、
固定メンバーの2両編成2本が交互に使われていた。

小出駅には給油設備がないので、ディーゼル動車の場合、時折、所属区の新津へ
整備と給油のため帰らないといけない。

この回送運用は、第2423D列車として只見駅から戻ってくる(10:43着)の後、
新津へ“帰還”し、代わりに、13:11発の第2424D列車の直前に、もう1本のキハが
新津から回送されてくる...というパターン。

つまり、午後から運用に入って翌日の午前まで働いたら“勤務上がり”で翌日が
お休みというのが、“キハたちの日常”だった。
朝、東京から新幹線で駆けつける<変態鉄>にとっては、撮影機会はおもに
“午後の部”に限られており。

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【2019年8月27日13時31分】 只見線・魚沼田中-越後須原(後追い)

使われる車輌、ネット上の情報も加味すれば、検査時の代走だろうか、
時折、他の...赤帯の“新新潟色”のヨンナナなどが入ることがあるものの、
これまた9割以上の確率で、

 キハ40 2021 + キハ40 2023

の“新潟色コンビ”と

 キハ48 1533 + キハ48 545

の“縁結び編成”の2本が、ずーーーっと隔日で運用に入ることになっており。
19年8月、20年3月と、2回連続で前者のヨンマル編成を引き当てた。

そうなると、“縁結び”が撮りたいのだが...

ツイッターの情報を見ると、自分の仕事の休みのサイクルと合わずに...
この6月10日の運用も、“縁結び”が午前の部、“新潟色”が午後の部の担当。

まぁ、とはいえ、贅沢は言えないわけで。


2020年6月10日(水)晴れ

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【2020年6月10日9時44分】 上越新幹線・浦佐駅

大宮駅から上越新幹線で、浦佐駅に着いたのは9時20分。
ガラーンとしたホームは、いつも通りのことかも知れないが...
かつてはスキー客で賑わったであろう、上越線の各駅、雪対策のせいもあって
余計に薄暗い感じがして...

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【2020年6月10日9時44分】 上越線・小出駅

すぐに接続の上越線は9:35発の長岡ゆき第1729M列車。
魚野川に沿って走れば、2つ目が小出駅に9:43着。E129系4連の車内も閑散。

この時点で、“午前の部”に充当されているはずの“縁結びキハ”は、
既に魚沼市内に入っており。

でも、急げば小出駅近くでなら、何とか走行シーンを撮れるのである。

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【2020年6月10日9時51分】 新潟県魚沼市四日町付近

「そう、遠くへは行けない」
もう、すっかり通い慣れた道。気持ちよい6月の青空、駅のすぐ先で魚野川を
渡る橋を...、その先の交差点を左折すれば、しもた屋ばかりが並ぶ雁木の
商店街へ。小出病院前を過ぎたところで住宅街の路地に入っていけば、
県営羽根川団地の付近。そのあたり、小出駅直前の築堤区間の筈だが...

さすがに住宅街のまっただ中に手頃な撮影地を見つけることはできずに...。

小さな踏切のカブリツキ。狭い生活道路である。ちょっと三脚を立てるのも
気が引ける場所だが...、そこは図々しさが取り柄の<変態鉄>である。
撮影ポジションが決まれば、気持ちも落ち着くもので。

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【2020年6月10日10時07分】 新潟県魚沼市四日町付近

この生活道路の小さな踏切、“四日町踏切(134.493K)”だが...
渡ったすぐ先は小さな神社の境内。諏訪神社である。

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【2020年6月10日10時08分】 新潟県魚沼市四日町付近

さっそく、道中の...といっても日帰りだが。
その安全を祈願して。

さぁ、いよいよ列車の時刻が迫ってきた。只見線撮影は1本たりともムダには
できないのである。

気合いを入れて、何度も背面の液晶モニターに映る構図をチェック。

でも...

まとわりつくハエのように...

100メートルほどだろうか、直線区間の先は左にカーブして魚野川鉄橋。
この鉄橋を渡り終えたところが小出駅のホームになる。そんな情景も入れて
撮ろうかと思っていたら...

ぬぁんと、線路脇にクルマが停まったかと思えば、オッサンが線路の中に入って
カメラを構えているのである。もちろん、そのオッサン、じきに線路から
離れたが、ヘンな位置に駐車したまま。

自分は、あまり“後追い撮影”をイヤがらないタイプ。
でも、「どんなに逆光でも、列車は前から撮るべき」という主義の方が多くて...
“後追い狙い”は肩身が狭いのである。

幸い、直線区間は少々余裕があるので、クルマとオッサンが隠れるように構図を
微調整して。

そして...

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【2020年6月10日10時41分】 只見線・藪神-小出(後追い)

踏切機が鳴って遮断竿が下りてきて...

ぷぁ~~~~ん

と、鈍重な感じのキハのタイフォン、エンジン音が近づいてくるのが分かって...
EOSくんのファインダーにキハの姿が見えたとき、緊張しながらレリーズスイッチを
握りしめて。

轟音を立てて鉄橋を渡ってゆくキハの姿を目で追いながら、カメラをしまった
のだった。何とか、“縁結び編成”をモノにして...

今度は住宅街を歩いて、魚野川の堤防へ。川沿いを吹き抜ける風を浴びながら
駅へと歩いたのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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