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紅い丸窓電車、最後の日々(2005年2月 名鉄岐阜線撮影記)(81)おまけ [思い出の名鉄岐阜線]

決して“ネタ切れ”ではないのだが、なかなかブログが思い通りに...
ネガを取り込めば、いろいろと書けるネタがあるのだが、いざ書こうとなると、
「せめて、日付くらいは特定してから...」と。そのためには実家に行って
引き出しの中を捜索する必要が生じるのである。

実家までは歩いて帰れる距離なのだが...

まぁ、それこそ“不要不急の外出”に他ならないわけで。
ということで、限られたネタの中から選んでご紹介している状況。
何か理由があれば実家に行くのだが...

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ということで、先日、ご好評をいただいた(??)、名鉄岐阜600V線の話題。
2005年春に廃線になって、これで15年が経ったことになる。

ご紹介してきたように、自分にとって生まれて初めて動く電車にカメラを
向けたのが名鉄岐阜市内線。だから、その“お別れ”のときには...

もちろん、写真を撮るのが中心だったが各種グッズ類も入手できる限り...
そんな中から、ちょっとご紹介したい。

……  ……

すでに各電停の看板の下にも「廃止のお知らせ」が掲示されており。

それと同時に記念グッズの発売も。

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いまでは懐かしい磁気カード。「パノラマカード」だけは入手できなかったのか
買おうと思わなかったのか、手元にはない。
逆に分厚い「名鉄時刻表」は買っている。

冒頭の写真、このチラシの最上段にある「記念乗車券」3種である。

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【2005年2月頃】 名鉄美濃町線(当時)・徹明町電停

では、美濃町線の「お別れ記念乗車券」から。

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先ほどの袋、皮しぼ...というのか、ちょっと厚手の紙でできていて。
裏返すと、そこには名鉄の路線図が描かれ。

岐阜600V線と「中部国際空港」「名鉄岐阜」が共存しているのは、非常にレアで。
濃い線が「平成17年3月31日をもって廃止となる美濃町線」とだけ描かれており、
何だか寂しい感じ。

中身は、というと...

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写真入りの3枚の乗車券。

一番上、新関駅がこんなに立派な駅舎だった...と初めて気づいたのである。

<鉄>として大注目は2枚目。白金駅に到着するモ880形は冷房化改造が済んで
いるように見えるが「ワンマン」の表示がでておらず。
美濃町線、実は、かなり最後の方まで車掌さんが乗務する路面電車だったのである。
途中駅では、タブレット交換も行われており。あの頃、もっと撮っておけば...

左側の小さな写真。これは最末期の競輪場前電停での交換風景。
大好きなモ590形どうし...だけではなく、片方は末期になって冷房化改造を受けた
モ592号車(いまも「とさでん交通」で活躍中)、それと交換する下り電車は
最後の最後までリニューアル工事を受けず、そして最後は昭和の頃の...
<変態鉄>が生まれる前の緑色ツートンに塗り戻されたモ593号車。
形態の違う2両の交換シーンを選んだあたり、名鉄の担当者のこだわりだろうか??

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【2010年6月25日10時48分】 岐阜県美濃市広岡町・旧名鉄美濃駅

でも、この乗車券の小さなカット、よ~~~~~~く、見れば、そのモ593号車の
後ろにも路面電車タイプの車輌がもう1両見えるのである。
ほとんど車体の様子は分からないのだが、チラリと見える窓のサッシの様子から、
たぶん、市内線のモ570形。その回送シーンも写り込んでいるという、
貴重なカットが使われている。

3枚目、小屋名駅の近くに「百年公園」というのがあった。
確か岐阜県設置100周年をつくられた公園であり、県立博物館が併設され。
中学生のとき、課題のネタ集めにここを訪れた記憶がある。

さてさて。

05_ibisen_03.jpeg

それだけではない。この乗車券には小さな紙片が同封されており。

簡潔にではあるが、美濃町線の歴史がまとめられており。
「新関」駅の読み方が「ぜ」から「せ」に変わったことなど、マニアックな内容も。
う~ん、堪らん。

もう1つは「岐阜市内線・田神線」お別れ記念乗車券。

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どう考えても、美濃町線と田神線でセットのような気がするのだが...
不思議な分類である。

路面電車の車庫・工場をどこに置くか...は、やはり各地ともいろいろ事情がある
みたいで。例えば、富山地鉄の路面電車も車庫こそ終点の南富山駅前に隣接して
設置されているが、大がかりな検査は鉄道線の稲荷町車両基地に回送して。
そのためにディーゼル機関車で路面電車を牽引して回送する...という珍しいシーンが
定期的に見られる。

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【2005年2月頃】 名鉄田神線・市ノ坪電停

岐阜の場合、岐阜工場(市ノ坪)が路面電車の検査を受け持ち。

それは各務原線の田神駅に隣接して。その回送線が田神線の由来。
競輪場前で南に折れて、そのまま各務原線に突き当たれば、そこが岐阜工場の入口。
これを旅客線化して、美濃町線系統の始発駅を徹明町から新岐阜に変更した...
という経緯。ただ、そんな簡単なものではなく、路面電車は架線電圧が600V、
各務原線はじめ、名鉄電車は1500V、両方に対応する車輌(複電圧車)が必要で。

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【2005年2月頃】 名鉄各務原線・名鉄岐阜駅付近

<鉄>として、岐阜の路面電車の面白さは、そこにあった。
フツーの電車よりも、はるかに小さい路面電車に複電圧対応の機器を設置するのは
非常に難しかったようで、これが美濃町線が冷房化されない理由だと知ったのは
かなり後になってからだった。初めて訪れた90年台、「なぜ、こんなに暑い!!」と
不満だった<変態ガキ鉄>だったのである。

と、この話題。記念乗車券だけだから一度で紹介できる...と思って書き始めたら
長くなってしまって。どうも、岐阜の路面電車を語り出すと長くなる傾向に...
ということで、明日、この続編をば。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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