あのツートンカラーを撮りたくて(11)にしふたみ [Seaside Exp. 山陽電車]
いつも言っているように、このブログの冒頭部分というのが一番困るのである。
ポリシーとして、できるだけ本文の内容とは違ったこと...なるべく、<鉄>でない
話を入れたいと思っている。
でも、会社と自宅を往復するだけのオッサンに、なかなか書きたくなる話題は...
ニュースを見ても、あの話題ばかりで...
航空機の欠航(運休)が国際線から始まって、昨日・今日と国内線も徐々に
その発表が増えているようで。当初、3月前半の半月ほど...という話からだったが
「封じ込め」がどれほどうまくいっているのか...
これ以上、長引くとその影響だって計り知れず。
早く“出撃”できるようになりたい...と、そればかり考えている。
【2020年1月11日10時23分】 山陽電鉄本線・東二見-西二見(後追い)
そんなわけで、引き続き1月11日の山陽電車撮影記。
…… ……
2020年1月11日(土)晴れ
朝8時過ぎの段階では10名くらいだった山陽電車の“スマシオ”、あの編成の
通過予定時刻に合わせるように徐々に人数が増えてきて...
【2020年1月11日8時23分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園
線内運用専従の3000系、その“花形”は「S特急」である。方向幕のLED化対象外の
3000系の場合、緑色の「S特急」の表示で走る。朝晩に限られる「S特急」の運用に
“復刻色編成”が登板した日には、かなりの人数が集まる...とは聞いていたものの
普通車として上がってくる朝でも、かなりの人数が集まっており。
そして、8時半。
山陽塩屋駅に到着した編成が“復刻色”。
この撮影地でも、かすかに...ではあるが山陽塩屋駅付近の様子が見えるのである。
<鉄>談義で盛り上がっていた<地元鉄>の皆さんにも静寂が...
【2020年1月11日8時35分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園
須磨浦の朝の光を浴びて三宮へと向かう3000系“復刻色編成”。
足回りまで輝いてくれて、ほぼ“サクラダ順光”といえる光線状態での1枚。
まぁ、気になる点はいろいろあるが初めての撮影としては及第点の1枚である。
【2020年1月11日8時35分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園(後追い)
もちろん、すかさず振り返って。道路との境のフェンスや架線柱に阻まれて
なかなか思い通りに撮れない。しかも逆光なのだが...
それでも後追いショットも。
後は波が引くかのように周囲の<鉄>も去って行って。
1~2分で静まりかえるのだった。
さて、そんな“スマシオ”。ほとんどの<鉄>は「撮影の邪魔」としか思わない
(であろう)架線柱。こちらが何とも渋いのである。
【2020年1月11日8時14分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園
撮影待ちのひとときに撮影した1枚。実は狙いは架線柱。
最近では直径30 cmほどだろうか、パイプ状のただただ目障りなタイプが普及して
いるのだが、山陽電車ではまだまだ古いタイプが健在で。
その少なからずが、古レールを2本束ねて支柱にしたと思われるタイプ。
この撮影地点から須磨方面に向かって。国道2号線との並走区間に多く残っている。
いや、「準大手」に分類される山陽電車...だからという訳ではない。
地方私鉄では、いまでもたくさん見られるのだが...
(むしろ中小私鉄では木製架線柱が希少性が高いのである。ただ役所からの
取り替え要請が来ているとかいないとか...)
山陽電車の古レール架線柱、写真では伝えにくいのだが...
【2020年1月11日8時15分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園
レールの断面というのは通常「I」字型なのだが、これは断面形状に特徴があって。
溝が入ったレールが少なからず使われているのである。
このあたり<変態鉄>は“専門外”なのだが、この「溝付きレール」は、路面電車で
使われているタイプである。もちろん、一般的なレールを埋めて舗装してある所も
多いのだが、例えば、富山でもポートラム改め地鉄富山港線の道路併用軌道などで
見ることができる。
これを背中合わせに2本溶接したモノを架線柱として使っているのである。
1箇所ではない。この国道2号線沿いの須磨浦公園までの区間では数多く残っている。
前の記事で1968年(昭和43年)の神戸高速線開業まで西代-電鉄兵庫間で道路上を
走っていた...ということに触れたが、そもそも山陽電車の東半分(明石以東)は
「兵庫電気軌道」による、簡単に言えば路面電車としての開業だったという。
現在の須磨浦公園-山陽塩屋間の国道2号線の北側に寄り添って走る区間も、昔は
道路上を走っていた...ということで。そのレールを転用したのではないかというのが
一部の<鉄>の間で“定説”となっている。
ただひとり、そんな光景を眺めたら...
【2020年1月11日8時43分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋駅
再びの山陽塩屋駅である。
海岸、JR線、国道2号線、そして山陽電車と、まさに所狭しと並んでいるのだが
山陽電車の線路の隣は急な斜面が迫っており。そこにへばりつくように瀟洒な
邸宅が並んでいるのも神戸らしさ...といったところだろうか。
そのイラスト入りの駅名看板がホームの端に掲げられていて。
東西方向に長く延びる路線と言うことで午前中は下り電車、午後は上り、と
撮れる方向が決まっているわけで。次は阪急神戸三宮からの返しを狙うことに
なる訳だが、でも、「編成全景がわかるスッキリとした列車写真をおさえる」を
テーマにしての訪問では...
【2020年1月11日11時13分】 山陽電鉄本線・西二見駅
次の下りは、いわば“消化試合”的に撮って...
(いま、思えば阪急三宮駅での折返しシーンを撮るのも良かったのだが...)
お昼にやってくる上りに全てを賭ける...つもりだった。
ということでやって来たのは西二見駅。
明石市の西端の小さな駅である。薄暗い地下道を抜けて外に出れば...
この駅から隣の播磨町駅にかけての区間が撮りやすい...というネット情報に従って。
【2020年1月11日9時39分】 山陽電鉄本線・播磨町-西二見
3000系アルミ車が来たのだが、“試し撮り”と割り切ってプログラムAEで撮ったら
思いっきり被写体ブレである。
そういえば、このタイプの走行写真が少ないような...
まだ車体側面に光が回っていないのも、このあと2時間ほどの間に、だいぶ状況が
変わるだろう...というのを織り込んでのこと。
でも、何だか窮屈な構図。手前のフェンスをクリアするのも意外と大変で。
この写真、実は注目は電車そのものでは無くて、またまた架線柱。
前述のように山陽電車は神戸-明石間と明石-姫路間が別々の会社によって敷設され
前者は路面電車(山陽電車になってからも長らく「軌道」だった)、
後者は当初から地方鉄道としての開業だった。また、2社がいっしょになって
いまの山陽電車ができるまでの経緯というのも紆余曲折あって。それをまとめる
だけでも1つの記事ができてしまいそうなくらい...
ということで、そういうことは正統派<鉄>の方にお譲りするとして...
いまの写真の架線柱。神戸姫路電気鉄道として開業した区間に残るタイプなのである。
こちらも交換されて数を減らしているということで...
ネットで情報を仕入れてきた場所は下り電車の後追い撮影も可能だったはずだが...
事前の情報と現地の状況が大きく食い違うのは「よくあること」。
<撮り鉄>として、そこで焦っても仕方が無い。
確実に迫り来る、“復刻色編成”の通過時刻。もう、他に選択肢は残っていなかった。
やむを得ず。
【2020年1月11日10時22分】 山陽電鉄本線・東二見-西二見(後追い)
西二見駅の東側には大型ショッピング施設があって。
その前あたりで背景はゴチャゴチャなのだが、一応、下り電車を撮れそうで。
カメラを構えた直後にやって来たのは下り直特。この電車が、1つ隣の東二見駅で
“復刻色編成”の普通車を追い抜いてきたわけで。
これを撮った時点でお目当ての編成も東二見駅を発車しているところ。
【2020年1月11日10時23分】 山陽電鉄本線・東二見-西二見(後追い)
というわけで引き続き。
まぁ「仕方なく選んだ」撮影地ではあったものの、それにしては上出来な1枚。
この電車が姫路駅で折り返して、ここに戻ってくるまで1時間半。
「西二見駅に隣接する商業施設の裏手の踏切」で撮ったのだが、その踏切を
渡れば、道路の右側には高いフェンスがあって...
【2020年1月11日10時29分】 山陽電鉄・東二見車両基地
そう、東二見車両基地の裏手にあたっていたわけで。
“車庫の裏”というのは、<変態鉄>がドキドキする場所なのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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話を入れたいと思っている。
でも、会社と自宅を往復するだけのオッサンに、なかなか書きたくなる話題は...
ニュースを見ても、あの話題ばかりで...
航空機の欠航(運休)が国際線から始まって、昨日・今日と国内線も徐々に
その発表が増えているようで。当初、3月前半の半月ほど...という話からだったが
「封じ込め」がどれほどうまくいっているのか...
これ以上、長引くとその影響だって計り知れず。
早く“出撃”できるようになりたい...と、そればかり考えている。
【2020年1月11日10時23分】 山陽電鉄本線・東二見-西二見(後追い)
そんなわけで、引き続き1月11日の山陽電車撮影記。
…… ……
2020年1月11日(土)晴れ
朝8時過ぎの段階では10名くらいだった山陽電車の“スマシオ”、あの編成の
通過予定時刻に合わせるように徐々に人数が増えてきて...
【2020年1月11日8時23分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園
線内運用専従の3000系、その“花形”は「S特急」である。方向幕のLED化対象外の
3000系の場合、緑色の「S特急」の表示で走る。朝晩に限られる「S特急」の運用に
“復刻色編成”が登板した日には、かなりの人数が集まる...とは聞いていたものの
普通車として上がってくる朝でも、かなりの人数が集まっており。
そして、8時半。
山陽塩屋駅に到着した編成が“復刻色”。
この撮影地でも、かすかに...ではあるが山陽塩屋駅付近の様子が見えるのである。
<鉄>談義で盛り上がっていた<地元鉄>の皆さんにも静寂が...
【2020年1月11日8時35分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園
須磨浦の朝の光を浴びて三宮へと向かう3000系“復刻色編成”。
足回りまで輝いてくれて、ほぼ“サクラダ順光”といえる光線状態での1枚。
まぁ、気になる点はいろいろあるが初めての撮影としては及第点の1枚である。
【2020年1月11日8時35分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園(後追い)
もちろん、すかさず振り返って。道路との境のフェンスや架線柱に阻まれて
なかなか思い通りに撮れない。しかも逆光なのだが...
それでも後追いショットも。
後は波が引くかのように周囲の<鉄>も去って行って。
1~2分で静まりかえるのだった。
さて、そんな“スマシオ”。ほとんどの<鉄>は「撮影の邪魔」としか思わない
(であろう)架線柱。こちらが何とも渋いのである。
【2020年1月11日8時14分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園
撮影待ちのひとときに撮影した1枚。実は狙いは架線柱。
最近では直径30 cmほどだろうか、パイプ状のただただ目障りなタイプが普及して
いるのだが、山陽電車ではまだまだ古いタイプが健在で。
その少なからずが、古レールを2本束ねて支柱にしたと思われるタイプ。
この撮影地点から須磨方面に向かって。国道2号線との並走区間に多く残っている。
いや、「準大手」に分類される山陽電車...だからという訳ではない。
地方私鉄では、いまでもたくさん見られるのだが...
(むしろ中小私鉄では木製架線柱が希少性が高いのである。ただ役所からの
取り替え要請が来ているとかいないとか...)
山陽電車の古レール架線柱、写真では伝えにくいのだが...
【2020年1月11日8時15分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋-須磨浦公園
レールの断面というのは通常「I」字型なのだが、これは断面形状に特徴があって。
溝が入ったレールが少なからず使われているのである。
このあたり<変態鉄>は“専門外”なのだが、この「溝付きレール」は、路面電車で
使われているタイプである。もちろん、一般的なレールを埋めて舗装してある所も
多いのだが、例えば、富山でもポートラム改め地鉄富山港線の道路併用軌道などで
見ることができる。
これを背中合わせに2本溶接したモノを架線柱として使っているのである。
1箇所ではない。この国道2号線沿いの須磨浦公園までの区間では数多く残っている。
前の記事で1968年(昭和43年)の神戸高速線開業まで西代-電鉄兵庫間で道路上を
走っていた...ということに触れたが、そもそも山陽電車の東半分(明石以東)は
「兵庫電気軌道」による、簡単に言えば路面電車としての開業だったという。
現在の須磨浦公園-山陽塩屋間の国道2号線の北側に寄り添って走る区間も、昔は
道路上を走っていた...ということで。そのレールを転用したのではないかというのが
一部の<鉄>の間で“定説”となっている。
ただひとり、そんな光景を眺めたら...
【2020年1月11日8時43分】 山陽電鉄本線・山陽塩屋駅
再びの山陽塩屋駅である。
海岸、JR線、国道2号線、そして山陽電車と、まさに所狭しと並んでいるのだが
山陽電車の線路の隣は急な斜面が迫っており。そこにへばりつくように瀟洒な
邸宅が並んでいるのも神戸らしさ...といったところだろうか。
そのイラスト入りの駅名看板がホームの端に掲げられていて。
東西方向に長く延びる路線と言うことで午前中は下り電車、午後は上り、と
撮れる方向が決まっているわけで。次は阪急神戸三宮からの返しを狙うことに
なる訳だが、でも、「編成全景がわかるスッキリとした列車写真をおさえる」を
テーマにしての訪問では...
【2020年1月11日11時13分】 山陽電鉄本線・西二見駅
次の下りは、いわば“消化試合”的に撮って...
(いま、思えば阪急三宮駅での折返しシーンを撮るのも良かったのだが...)
お昼にやってくる上りに全てを賭ける...つもりだった。
ということでやって来たのは西二見駅。
明石市の西端の小さな駅である。薄暗い地下道を抜けて外に出れば...
この駅から隣の播磨町駅にかけての区間が撮りやすい...というネット情報に従って。
【2020年1月11日9時39分】 山陽電鉄本線・播磨町-西二見
3000系アルミ車が来たのだが、“試し撮り”と割り切ってプログラムAEで撮ったら
思いっきり被写体ブレである。
そういえば、このタイプの走行写真が少ないような...
まだ車体側面に光が回っていないのも、このあと2時間ほどの間に、だいぶ状況が
変わるだろう...というのを織り込んでのこと。
でも、何だか窮屈な構図。手前のフェンスをクリアするのも意外と大変で。
この写真、実は注目は電車そのものでは無くて、またまた架線柱。
前述のように山陽電車は神戸-明石間と明石-姫路間が別々の会社によって敷設され
前者は路面電車(山陽電車になってからも長らく「軌道」だった)、
後者は当初から地方鉄道としての開業だった。また、2社がいっしょになって
いまの山陽電車ができるまでの経緯というのも紆余曲折あって。それをまとめる
だけでも1つの記事ができてしまいそうなくらい...
ということで、そういうことは正統派<鉄>の方にお譲りするとして...
いまの写真の架線柱。神戸姫路電気鉄道として開業した区間に残るタイプなのである。
こちらも交換されて数を減らしているということで...
ネットで情報を仕入れてきた場所は下り電車の後追い撮影も可能だったはずだが...
事前の情報と現地の状況が大きく食い違うのは「よくあること」。
<撮り鉄>として、そこで焦っても仕方が無い。
確実に迫り来る、“復刻色編成”の通過時刻。もう、他に選択肢は残っていなかった。
やむを得ず。
【2020年1月11日10時22分】 山陽電鉄本線・東二見-西二見(後追い)
西二見駅の東側には大型ショッピング施設があって。
その前あたりで背景はゴチャゴチャなのだが、一応、下り電車を撮れそうで。
カメラを構えた直後にやって来たのは下り直特。この電車が、1つ隣の東二見駅で
“復刻色編成”の普通車を追い抜いてきたわけで。
これを撮った時点でお目当ての編成も東二見駅を発車しているところ。
【2020年1月11日10時23分】 山陽電鉄本線・東二見-西二見(後追い)
というわけで引き続き。
まぁ「仕方なく選んだ」撮影地ではあったものの、それにしては上出来な1枚。
この電車が姫路駅で折り返して、ここに戻ってくるまで1時間半。
「西二見駅に隣接する商業施設の裏手の踏切」で撮ったのだが、その踏切を
渡れば、道路の右側には高いフェンスがあって...
【2020年1月11日10時29分】 山陽電鉄・東二見車両基地
そう、東二見車両基地の裏手にあたっていたわけで。
“車庫の裏”というのは、<変態鉄>がドキドキする場所なのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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