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真夏の小湊鐵道へ 20210721(4)五井駅に戻ってみれば... [小湊鐵道]

小湊鐵道線というのは<変態鉄>にとっては「ローカル線にしては撮りやすい」という感覚。それは<徒歩鉄>にとって「乗れば撮れない、撮れば乗れない」の“永遠の悩み”があったとしても、意外と運転本数が多くて、かつ、駅間距離も極端に長くはないので、撮影地相互間の徒歩での移動が難しくないという点。ちなみに、里見から上総牛久くらいなら1日で歩いてしまうのが普段の<変態鉄>。
でも、今回の撮影は、いつもとは別路線のように...

大雨に伴う減便ダイヤというのは撮影にも大きな影響が...

そう、区間が短くなって運転本数が減れば、運用される車両数は減少する上、撮影地相互間の移動が厳しくなる。普段なら、歩けば良い...となるのだが、膝の痛さで歩くのが辛いと。
ということで、何とも中途半端な撮影になってしまったのである。

と、言い訳がましい話からスタートした時点で、皆さん、お察しの通り。今回は「小湊で動き出したキハ40形を記録する」ということだけで。

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【2021年7月21日9時57分】 小湊鐵道・五井駅

そのためにはキハ40形がやってくるのを待たなければならないのだが...。

……  ……

2021年7月21日(水)晴れ

小湊鐵道線は40 km余りの路線の大半が千葉県市原市内を走っている。(上総中野駅だけ大多喜町)
そのうち、五井-上総牛久間は列車本数が多い代わりに沿線は住宅街が続いており、撮影はなんと言っても上総牛久以降の区間で...となる。

そんな中、数少ない五井側の撮影地というのが光風台駅近くにある第1養老川鉄橋、光風台駅を出て駐車場を抜けた先、銀行とガソリンスタンドの角を曲がって踏切を渡れば「上養老川デッキ」と書かれた案内看板。そこから脇道に入れば福祉施設の建物を見ながら道はすぐに川沿いの遊歩道に突き当たる。
その“上養老川デッキ”で撮っても、向こう岸でもそれから少し離れたところに架かる大多喜街道の橋からサイドで撮っても、好きな撮り方を選択できるのも魅力。

ただ、悩ましかったのは...

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【2021年7月21日9時03分】 小湊鐵道線・光風台-上総山田

光風台駅に到着したキハは7~8分で五井ゆきとして折り返すダイヤになっており。
もう、大急ぎで。とはいえ、右足を庇いながら歩くのでスピードにしたら全然上がらず、時折、よろけそうになって...

そこまでして撮りに行かなくても良いのでは...というご指摘はごもっともだが、それでも撮りたいのが<鉄>の“性”である。

とにかく鉄橋の全景が見えたところ、ちょうど藤棚のような上屋のあるベンチの付近で。とりあえず、撮るだけ撮った...という感じ。
それでも、背後には「これぞ、夏っ!!」という青い空と白い雲。

いつも通りの小湊キハの姿だが、側面窓下に紺色のサボが挿されていないのがイレギュラー。

と、書いているが実際には汗が滴となってボタボタと垂れてくるくらい。もう兎に角、暑いだけである。木陰を見つけてちょっとだけ涼しく...といっても暑いのだが、ズボンのポケットに入れているタオルはすでに濡れ雑巾状態。こちらも絞れば水が流れ落ちるくらいになっており。

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【2021年7月21日9時28分】 小湊鐵道線・光風台-上総山田

ほぼ同じ地点だが、少し線路に近づいて、今度は三脚にカメラをセットして...

通常運用の普通列車なので、現地に行ってみるまで車両運用は分からないもので...
特に小湊鐵道は車両基地があるのは五井駅、折返しの際に車両交換することもあって。

お目当てのキハ40 2号車は、別に固定運用では無く、ネットの情報では午後から運用入りする日があったり...

ただ、1つ思っていたのは昼間の単行運転となる時間帯にはヨンマルが運用入りしやすいのでは無いか...と。

そろそろ9時を回って朝のラッシュも済んでおり、五井駅 9:10発の第13列車から単行に車両交換するのでは無いか...と淡い期待を抱きながら

しかし、再びのキハ200形2連である。そう、先ほど乗った列車がそのまま折り返してきたもの。
この折返しを引き続き、ここで撮って次の列車を待っても良かった。たぶん、もう少し気候の良い時期だったら間違いなくそうするか、上総山田方面に歩きながら新しい撮影地を“開拓”してみようと思ったに違いない。
でも...、この暑さはまさに狂気に近い...。次の列車が確実にお目当ての車両というなら待つ気にもなるものだが、もはや精神的にも体力的にも無理っ!!

あわよくば...

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【2021年7月21日9時56分】 小湊鐵道線・五井駅

大急ぎで光風台駅に戻るのだった。銀行のところを曲がって駐車場のヨコにさしかかるところで紺色の広告ラッピングを施された代行バスの姿。

ホッと一安心。

折返しの9:36発の第18列車に間に合ったのだった。でも、キハの冷房装置はもはや限界を超えており...
窓から入ってくる熱い風にあたりながらのキハ旅。途中、交換する列車もなく五井駅には9:54着。ここで涼しいお店でも見つけて休憩しようと思っていたら...

向かい側、4番ホームで発車を待っていたのが...

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【2021年7月21日9時56分】 小湊鐵道線・五井駅

キハ40 2号車である。そのドアに吸い込まれるように車内へ。

まさに別世界。機関直結式冷房の力を思い知るのだった。冷房の効いた車内は非常に涼しく快適に感じられたのだった。

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【2021年7月21日9時57分】 小湊鐵道線・第15列車(キハ40 2号車)内

この車両、只見線時代にも乗ったことがあり、このブラウンのボックスシートも、あの頃と全く変わっておらず。1979年の製造以来、東北地方を中心に活躍したと思われ、小牛田から2015年に郡山(会津若松)に転じている。
小牛田時代は気仙沼線や石巻線の運用を受け持っていたはずで、津波警報時の避難方法の案内など、その当時のものと思しき表示類もほぼそのまま残っている。
排雪抵抗の関係だろうか、エンジントラブル対策かと思われるが、只見線時代には絶対に単行での運転は行われないことになっていたようで。
只見線に撮りに通った身としては、この塗色のキハが単行で走っているというのも、何だか不思議な感じで。そこも“小湊のヨンマル”としての姿。
(石巻線では単行ワンマンもあった???)

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【2021年7月21日10時02分】 小湊鐵道線・第15列車(キハ40 2号車)内

「日本電装 2021年改造」の銘板が加えられたのが、小湊に来ての変化だろうか。只見線時代もワンマン装置は使われておらず。

途中駅で下車して撮影地に向かうのも考えられたが、やはり、最初の記録は定番中の定番、第1養老川鉄橋の、あの場所で撮ろうと。
15分ほどで光風台駅に戻ってきたのである。

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【2021年7月21日10時32分】 小湊鐵道線・光風台-上総山田

さぁ、大急ぎで。車内でも一緒だった<鉄>な方々、数名もやはり同じことを考えるわけで、競うようにして河原へ。
ただし、ここのポイント、カメラの構え方の自由度は非常に高くて、何人来ても大丈夫...というポイントでもあって。

かろうじて間に合った。養老川鉄橋を渡るキハ40形である。この冷房のよく効く車両を運用に入れたのだから、やはり、次の列車もこの車両がそのまま来てくれるだろう...と。途中、踏切ヨコのスーパーにパンとジュースを買い出しに行って、再び養老川鉄橋の袂で。

川岸には背丈ほどの草が生い茂り、水量は多いが水はそれほど済んだ感じでは無く、養老川は、当然だが只見川とは違うのである。

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【2021年7月21日11時28分】 小湊鐵道線・上総山田-光風台

ということで、キハが戻ってくるまでの1時間、あれこれ考えて、養老川の流れを入れつつ青空も入れられるように縦位置を選択。
背後の電線もクリアしたかったが、これが限界だろうか。大型団地と分譲住宅が立ち並ぶ都市部である。人工物を排した無理矢理感の強い構図で撮るよりも、コレもまた、いまのキハ40形の姿として悪くないのでは無いかと思う<変態鉄>である。

さぁ、光風台駅に到着する姿を撮ったら...

線路を背に河原を200 mほど進んだところに大多喜街道の養老川に架かる橋がある。養老川は水運が盛んだったそうで、その当時の川船(もちろん復元)が展示されているが、その角を曲がって...
橋の部分の歩道は広すぎるほど。心置きなく三脚を置けるくらいのスペースがあって(歩行者は滅多に通らない)。

でも...

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【2021年7月21日11時41分】 小湊鐵道線・光風台-上総山田

橋の中央付近で撮った、真横からのカット。コレはコレで“撃沈”ではないのだが、自分としては消化不良感の強い1枚となってしまって。
“水鏡”にはほど遠いが、水面には白と緑の塗り分けの車体がクッキリと映っており。

でも、コレを切るようにフレーミングしており。これならカメラをもう少し下げて水面をもう少し入れる構図にすれば...

「小湊鐵道での活躍を開始したキハ40形の姿を記録する」という、この日最大の課題はクリアしたが、それは、自分の中では100%と言うにはほど遠い出来映えだった...と。
近いうちに再訪したいと考えているのである。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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