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年の初めは阪堺から(23)通天閣を背に [ちん電(阪堺電気軌道)]

思えば、10年ほど前までは月刊の鉄道雑誌というのが趣味活動の、最大の情報源だった。「臨時列車運転情報」などのページを、それこそ、もう穴が開きそうなくらいまで凝視して...。
それでも、紙の誌面では編集部が各事業者から情報を集めた時期と、掲載誌の発売日、さらに運転日までに1~2ヶ月の開きがあって。その間に「トケ」(設定取り消し、の意味)になって、線路端で待ちぼうけ...というのはザラだった。
1000円前後の鉄道誌、オトナになってからは、書店で手に取って思いつきで...特集記事が気に入った内容なら2誌も3誌も平気で買うことができるようになったが、中学、高校生の頃は少ない小遣いを...、1000円の雑誌というのはなかなか手の届くものでははなかった。

そんな鉄道誌を初めて、毎月、定期的に買うようになったのは中学3年生の頃だったと記憶している。弘済出版社...いまの交通新聞社だろうか、「ダイヤ情報」誌というのがあって。
1993年頃から、全国の路面電車を“短期集中連載”の形で紹介していくという特集記事があって。その初回にあたっていたのが、京福(嵐電)と阪堺だった。まだ、モ701形車が最新型として紹介され、モ161形車もモ121形車も主力車として運用されていた時期である。

そのときの扉ページの見開きカラー写真が、東粉浜付近で撮った通天閣バックの1枚だった。

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【2022年1月3日12時52分】 阪堺電軌阪堺線・塚西-東粉浜

電車の遙か後ろに南海電車の高架(東玉出)が写っており、その後ろに聳える通天閣。青空をバックに...

やはり、えびす町への運用に入っているなら、ここで撮らないと...。何度かチャレンジしているのだが、いまではバックに大きなマンション(?)ができており、狭くなった青空に通天閣はちょっとだけ写る感じで。
それでも、大阪のシンボルでもある通天閣をバックにモ161号車を。

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ダメ、ダメ、ダメ、全部ダメ <速報版> [とりあえず<速報版>]

ブログを始めて11年近く、これほどまで憂鬱な気持ちで<速報版>を書いたことがあったか...というくらい。
全部が全部、ダメだった。

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【2022年5月29日9時48分】 いすみ鉄道・大多喜駅

29日は、いすみ鉄道へ。沿線の草がのびて線路にかかっている箇所が多く、撮りづらいのと、いまのダイヤになってから順光で撮れる場所が分からず。
3回の撮影機会は、全て不本意な...

う~ん、キハ28形の引退までに、もう一度、スッキリした1枚を撮っておきたいのだが、はたして...

そして、14時過ぎのアクアライン高速バスに乗ったところで渋滞で動かなくなるのは必至な情勢、久々に路線バスで茂原まで出てJR線経由で。もちろん、そのまま帰宅する筈もなく...

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年の初めは阪堺から(22)再びの、再びの、住吉。 [ちん電(阪堺電気軌道)]

以前、阪堺電車のイベントのとき、職員の方に訊いてみたことがある。「モ161形車を撮るとすれば、いつ来たら、確率が高いですか??」と。
そのときの返答が「正月に来れば、ほぼ間違いなく走っている」ということだった。それ以来、できる限り、正月は阪堺を訪れることにしているのである。

ただ、正月の阪堺電車は複雑怪奇。普段とは運用が異なるので、なかなか様子が掴めないのである。それは、何か??

そう、この日のモ161号車、スタートは昼前のえびす町ゆき。そこから、折返しは確実にあびこ道ゆきになる訳だが、その次は...
もしかしたら、次は天王寺駅前ゆきになってしまうかも知れない。そうすると、東玉出で次のカットを狙っていたら待ちぼうけ...である。増車運用だけに、次が何なのかは“出たとこ勝負”である。
最悪、そのまま我孫子道に戻ったところで車庫に入って、この日の運用終了となるかも知れない。

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【2022年1月3日12時03分】 阪堺電軌上町線・住吉電停付近

ということで、そう、えびす町運用でも上町線でも確実に撮れる場所...ということで、住吉に戻るしか無かったのである。
塚西で撮って、モ161号車の後を追って...住吉での停車時間が長くなることを考慮すると、モ161号車が我孫子道で折り返してくるのには、たぶん、間に合う。

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年の初めは阪堺から(21)まさかの“徒歩追っかけ” [ちん電(阪堺電気軌道)]

来月になると、ちょっと仕事が一段落するのではないか...と淡い期待をしている。日曜日が仕事で塞がることになるので、土日とも仕事。いすみキハとは会えない時期に入るのだが、代わりに平日にコンスタントに休める曜日が登場するのではないか...と仕事の予定を確認しながら、そんなことを考えている。
ウェブで検索してみると、北条鉄道のキハ40形が最近、ちょっと調子が悪いのだろうか。どうか“軽症”で済んで欲しいと思っているが...。夏休み明けくらいに再訪できるだろうか。
そういえば、このシリーズでも、ちょっとだけ撮影記を紹介した南海高野線の車両基地内で「こうや」が脱線したのだとか。

<変態鉄>がブログで取りあげると、その路線には、何かマズいことが起こる...のだろうか。どちらも好きな車両、路線だけにちょっと心配している。

今週末、関東は初の真夏日になるのだとか。日曜日、時間がありそうなら、ちょっとだけでも撮影に出かけたい...と思っている。はたして...

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【2022年1月3日11時41分】 阪堺電軌阪堺線・東玉出-塚西

ということで、まもなく夏がやってくるのだが、拙ブログは相変わらず正月の阪堺電車撮影記。1月3日も、11時前にモ161号車が姿を見せてくれた。
今年初の恵美須町への阪堺線運用。<変態鉄>にとって苦手...というか、撮影地を知らない“アウェイ戦”のような感じで。悪戦苦闘の数時間が始まったのだった。

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年の初めは阪堺から(20)東玉出 [ちん電(阪堺電気軌道)]

相変わらず忙しい日々なのだが...、今週末...というか日曜は久々に予定がなく。小湊鐵道の「さと山」号の運転日でもあって、房総に行こうかと迷っているところ。どうやら天気は悪く無さそうだが、最大の問題は朝起きられるかどうかという1点に尽きる。
ずっと行きたい、行きたい、と言っている岳南電車も富山地鉄も近々訪れたいと思っているのだが、なかなか時間がとれないのである。

さて、まだまだ続く、正月の阪堺電車住吉大社初詣輸送撮影記。

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【2022年1月3日10時56分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停

阪堺電車の撮影最終日となった1月3日、モ161号車は、上町線(あびこ道-天王寺駅前)ではなく、阪堺線(あびこ道-えびす町)の運用に入って。
自分が訪れるようになって以来、えびす町方面は毎時2~3本までに減便された寂しい状況になっていた。だから、お目当ての車両も上町線を走ることが多く、こちらはあまり撮影した経験が無いのである。
大阪の中でも特にディープなエリアを走るだけに、カメラを構えると面白い場所はあるのだろうが、この、1両の電車を狙って撮るような場面で、パッと思いつく撮影地というのが殆ど無くて。悪戦苦闘の1日が始まるのだった。

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年の初めは阪堺から(19)いまだ動かず [ちん電(阪堺電気軌道)]

冒頭から...う~ん、お食事中の皆さまには申し訳ないのだが。<撮り鉄>にとって、あまり口には出さないけれど、とても重大な問題というのは、何を隠そう、トイレの問題...ではなかろうか。
だいたい、鉄道写真の“撮影好適地”というのは、周囲に建物などがなく開けた場所ということ。つまり、なかなかトイレを借りられるようなところが...

そういうところ、とても<撮り鉄>に優しい事業者だと思うのが小湊鐵道。古い駅舎が残っているものの、トイレの建て替えは着実に進行していて、昔ながらの「駅のトイレ」という雰囲気のものが使われている駅は上総山田駅や海士有木駅など限られたところだけになった。あの銀杏の木で有名な上総久保駅もトイレのリニューアルが完成している。
路面電車撮影のとき“頼みの綱”となるのは電車通り沿いのコンビニである。でも、大阪は...
阪堺電車沿線のコンビニは、軒並み、トイレ貸し出し中止になっているところが多く。トイレのドアに「従業員専用」の貼り紙が。あびこ道電停ヨコのコンビニも、姫松のあの店も、それに住吉の...
特定のチェーンでなくて、かつ、店舗ごとに扱いが違うので...、お店ごとの判断なのだろうが、なぜか上町線沿線では借りられないところが多いのである。

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【2022年1月3日10時49分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停

デジカメの写真は、詳細な撮影データが残る。だから、メモしていなくても写真を見ることで時系列で自分の行動を振り返ることができるはずだが、昨日の冒頭に書いたとおり、その中には“不審な動き”が含まれていた。
「なぜ!?」と。断片的な記憶が写真を見ている内に、だんだん繋がってきて。

この朝は、大和川から我孫子道に戻って。そして、モ161形車が、もうしばらく動きそうにない...と悟ったら、なぜか、天王寺駅前ゆきの電車に乗っていたのである。

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年の初めは阪堺から(18)大和川 [ちん電(阪堺電気軌道)]

今週も、仕事で予期せぬ事態が発生し、仕事が遅れている。大抵の会社員というのは、そうだろうと思うのだが仕事というのは1個の作業でできているわけではなくて。何というのか、川の流れのように上流から下流に向かって...、1つの流れのようなものがあると思う。
だからこそ、自分の好き勝手なスケジュールでは進められないわけで。何もすることがなくて、まぁ、どうでも良いようなことをしながら過ごす時間も退屈だが、でも、濁流のように一斉に各方面からの仕事が流れ込んできたときの苦労も...。
いま、その濁流に呑まれてしまっている。時間が経つのが速く感じられて...、そういえば、毎日の通勤で乗る井の頭線、沿線のアジサイが咲き始めている。

そんな中でも、拙ブログは、まだ正月の話題を紹介しており。もはや、狂気の沙汰を通り越して、何と言って良いのか分からない位。

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【2022年1月3日8時27分】 阪堺電軌阪堺線・あびこ道-大和川

でも、1月3日の撮影記を。路面電車撮影というのはローカル線でキハを撮っているときと違って忙しいのである。カメラを置いて、ボーーっとしている時間など無いわけで。
だから、なかなかメモをとることもできなくて。撮影データを見れば、ある程度は自分の行動が思い出せるのだが、それでも、半年近く経つと、そのとき、なぜ、こんなことをしたのか...自分で自分の行動が思い出せないことというのも多くて。
この、1月3日の午前中の自分の行動も謎な部分があるのだが...

ということで、引き続き、正月の阪堺電車撮影記。

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年の初めは阪堺から(17)夕陽とハルカス...嗚呼。 [ちん電(阪堺電気軌道)]

写真を撮っていると特に強く意識することだが、秋だけはない、冬の陽も“釣瓶落とし”なのである。本当に。冬の夕方の撮影、ホンの1~2分で...、その動きが目で見てわかる位、みるみるうちに周囲が暗くなってくる。風景写真なら、その中で最高の光線状態になる瞬間を狙えば良いのだろうが、鉄道写真は、その刻一刻と変わっていく状況の中、お目当ての電車が来てくれないと...
早すぎてもダメ、遅すぎてもダメ。その“ストライク・ゾーン”が1~2分しかないのである。まず、確実に“撃沈”なのだが、それでも、だからこそ、その一瞬を撮ってみたいと思うわけで。

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【2022年1月2日16時24分】 阪堺電軌上町線・帝塚山四丁目電停

冬の夕暮れ時、大阪は生まれでも何でもないのだが、でも、何だか子どもの頃を思い出させる、何だか懐かしい景色なのである。

ということで、1月2日の阪堺電車撮影記、最後は帝塚山四丁目電停のところで。

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年の初めは阪堺から(16)午後の帝塚山は?? [ちん電(阪堺電気軌道)]

最近、「サイレント引退」なる単語が<鉄>の間で渦巻いている。引退発表を特にせずに、いつの間にか運行を終了する...というもの。でも、そもそも、鉄道事業者が趣味者に対して車両運用の計画を発表する“義務”も“責任”もあるはず無く。<鉄>が、「発表もせずに、記念イベントもせずに、引退させるなんて許せないっ!!」と騒ぎ立てること自体が筋違いも甚だしい話なのだが...
それほど撮りたい車両だったら、普段から何度も撮影に通っていれば、沿線でも車内でも、いろいろと話を伺えるチャンスはあるのに。そして、それができないなら、JRでもどこでも経営に直接の影響を及ぼしうるくらいの株式を買い占めて、大株主という立場で経営陣から直接、話を聞けるようになれば良いのに...と、そういうことを騒ぎ立てている<鉄>たちを、ボーッと眺めている<変態鉄>なのである。

できれば、このキハ28形こそ「サイレント引退」か、直前の引退発表にして欲しかった...と思う<変態鉄>である。いつも通りのマッタリした雰囲気の中で撮影して、そのうち、検査期限切れで引退...というパターンの方が、普段通りの姿を最後まで撮ることができて良かった...と自分の都合で無責任に発言する<変態鉄>。そもそもそういう人間である。

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【2014年11月23日22時21分】 いすみ鉄道・国吉駅

冬場の楽しみだった「夜行列車企画」。キハ・オーナーだったので試験的に実施された回から参加して。えちごトキメキだけでなく、関東鉄道など他社でも類似の企画が行われるようになって。東武鉄道が14系客車でやってくれたら、絶対に駆けつけたい...と思っているのだが。
あの企画も、お話を伺うと、4VK(キハ28の床下にある冷房用の発電エンジン)を使う期間には実施できない、とか、普段、夜中に踏切機が鳴動・作動することがない路線だけに、沿線住民への周知など、準備はなかなか大変だったそうだが。

「キハを撮りに」が“出発点”だった、いすみ鉄道だが、何度も通った路線だけに、「ポスト・キハ」にあたる営業施策をどのように計画しているのか、ということが興味もあるし、心配なところ。
最近はTVメディアへの露出も多く、「観光路線の優等生」的なイメージで見られている方もいるかと思うが、数年前までは路線自体の存廃問題に揺れていた訳で。いま、通常運用に入っている黄色い車両たち(キハ20を含めて5両)の導入も、紆余曲折あったと聞いているので。
<変態鉄>として個人的には、キハ52形も、次の検査は厳しいと思っている。沿線の過疎化もあって、“頼みの綱”の沿線の高校も入学定員の確保に苦労する状況だと聞く。数年後、廃止議論が再燃するような事態だけは避けて欲しい...と願う<変態鉄>なのである。

さて、大阪ミナミの歴史ある閑静な住宅街、帝塚山を走る路面電車の話題。今年の正月、阪堺電車撮影記の続き。

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年の初めは阪堺から(15)嗚呼、石津川。 [ちん電(阪堺電気軌道)]

今日の話題に入る前に。とうとう、来る日が来た...という感じ。いすみ鉄道キハ28 2346号車が11月末で定期運用を終了することが発表された。同車は来年のアタマに全般検査(つまり、車検)の期限を迎える。
聞くところ、キハ1両の検査には数千万円の費用がかかるということで、今回の引退は自分にとっては“想定の通り”ということでもあり。ことでんの「レトロ廃車計画」発表の時のような衝撃はなかった。
とはいえ、飛越ゴハチ...高山本線で最後の活躍をするときから、約15年間、追いかけてきた最後の1両の引退が決まった...ということはショックで。

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【2021年1月2日11時42分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-上総中川

発表直後から、ネット上にも罵詈雑言を中心に(!?)、この引退に対する批判的な見方が渦巻いている。でも、いまの社長さんだから廃車にする...という見解で批判をしているのは違うように思う。
確かにいろいろな面で、現在のいすみ鉄道は“迷走”しているように見受けられる。時折、撮影に訪れても、地元の人からも最近の同社についてはロクな話を聞かない。ネット上で言われているような話もアレコレ。例えば、退職者が相次いでノウハウを継承できず、以前のようなイベントなども行われなくなった...とか。そのほかにも。
でも、補修部品の入手難など、まもなく製造から60年を迎えるキハ(1964年製)の保守が限界に来ているのは容易に想像できる。もし、いま新潟県内でご活躍の、あの社長さんが居たとしても、今度のニハチの全検は厳しかったのではないか...と思う。

2011年3月、まさに、あの震災の晩が、今回のキハ28 2346号車を含む、JR西日本でのキハ58系の最後の運転だったのである。(最終運転はもう一方の編成だったが...)
あの晩、富山駅で聴いた最後にホームを離れる際の長い汽笛の音、あれから10年間も、楽しませてくれたことに感謝している<変態鉄>なのである。

だからこそ、何とか静態保存だけでも実現しないものだろうか。あえなく解体処分...だけはしないで欲しいし、何とか良い形になれば良いが。もう1両のキハ52 125号車も、次の検査は厳しいかと思う。残された期間は僅か。でも、その間、できるだけ楽しみたいと思う。

さて、正月の阪堺電車の話題。

2日午後、ようやく動き出したモ161号車だったが、てっきり、あびこ道止まりで戻って来るかと思いきや、これが浜寺駅前ゆきでやって来たから、もうアタマの中はパニック状態。
でも、美しい姿を取り戻したモ161号車を堺市内区間で撮れる、まさに、千載一遇のチャンス。

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