2024年GWは、新見へ、堺へ(48)南海高野線を撮る <前編> [南海電車]
“専門バカ”というコトバがある。ごく限られた範囲のことは非常によく知っていても、そのすぐ隣の分野でさえ、まったく知らない...みたいな。
<変態鉄>は、とある大学の、理工学部化学科というのを卒業しているのだが、当時の化学科の教授、例えば有機化学の先生なら、無機のことは学生よりも知識がなかったり...、そんな感じだろうか。
その<変態鉄>の趣味活動も、そんなところがあって。ただ、自分は“専門”といえるほど明るい分野があるわけでもなく。つまり、“ただのバカ”。
阪堺電車を撮っていると、すぐ近くを走っている南海電車が気になってしまうもので。ちなみに、阪堺は南海の100%子会社、80年代まで南海電鉄の軌道部門だったものが分社独立したものである。
南海電車は大きく分けて、その社名の由来でもある「南海」、和歌山から徳島方面への航路、それに接続する難波〜和歌山間の南海本線、そして、平安時代、弘法大師空海が開いた真言密教の中心である高野山金剛峯寺、そこと大阪・難波(本当は汐見橋)を結ぶのが南海高野線である。
昭和の頃は一回り小さめの電車が走る山岳路線としての性格が強かったようだが、現在は、20メートル4ドアの電車が頻繁に走る都市型の通勤路線として定着している。そんな南海高野線が通勤路線へと衣替えしていったのは戦後の高度成長期のこと。その時期、高野線用の通勤電車として導入されたのが6000系電車だった。京王井の頭線3000系、東急1000系と並んで、ステンレス電車の嚆矢ともいえる存在だが、来年度中の引退が予定されており。
【2024年5月5日13時22分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
その、6000系が撮れれば...
と、何も調べずにアプリすらチェックせずに、浅香山駅近くにある小さな踏切でカメラを構え続けた<変態鉄>だった。
当初は1時間ほど過ごすつもりだったのだが...
…… ……
2024年5月5日(日)晴れ
冒頭にも書いた通り、今日からの記事、到底、<鉄>ブログと言えるような代物ではなく。
そう、関西私鉄というのは<変態鉄>にとって、全くの“専門外”なのである。そもそも、関東私鉄だって詳しくないが、それでも関東の私鉄は車両形式も極めて単純なところが多くて。わが地元、京王電鉄なぞ、井の頭線は全部1000系、そして、京王線は7000、8000、9000、5000と。キリの良い形式番号が付けられており、車種も限られ。
それに比べて、関西私鉄の形式というのは...
そもそも、撮っていてもその形式すらわからない...というレベル。高野線だって、撮っていて「丸っこいやつ」「角張ったの」「泉北から来たヤツ」「イマドキの関東風のヤツ」...、そんな風にしか理解していない。そんなレベルである。
ちなみに、自分が撮りたい6000系というのは、「丸っこくて、片開き扉」という姿。同じ見た目で両開き扉...というのもあるのが難しいところ。
関西私鉄というのは各社とも非常に熱いファンが多く、もはや、そんな路線に踏み込めば袋叩きに合うのは目に見えているものの、そこに敢えて挑んでみる<変態鉄>なのである。
というわけで、今日からの記事、関西私鉄の...南海電車の熱いファンの方はご覧にならないことを強くお薦めしたい。イライラすること間違い無しである。
でも、そんな<変態鉄>でも分かるのは...
【2024年5月5日13時20分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
いきなり姿を現したのは、30000系「こうや」である。
1952年から続く、私鉄有料特急としては“老舗”でもあって。
【2024年5月5日13時22分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
そして、続いて。
橋本ゆき急行は8両編成で通過。ビギナーズラック...だろうか、最初にして、待っていた6000系電車が撮れた。前側2両がお目当ての6000系である。
しかし、この踏切...
撮り始めて気づいたのだが、急行、準急などは基本的にこの踏切上で離合するダイヤ設定のようで...。
各駅停車は確実に撮れるのだが、急行系列車は半数以上が被られて撮れなくて。う〜ん。
【2024年5月5日13時34分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
4・6・8と列車ごとに編成両数がマチマチなのも特徴で。
撮る側としては、意外と悩ましく。各駅停車はイマドキのスタイルの車体である。いつの間にか、高野線と南海本線の車両の区別もなくなっており、どちらの線に乗ってもよく見かける車両。
ちなみに、片目だけ点灯しているのは“球切れ”ではなく、難波〜岸里玉出間での南海線との停車駅の違いを表しているのかと...(曖昧な記憶)
「各停」と「普通」を、ちゃんと使い分けているのも南海電車の特徴だったはず。
【2024年5月5日13時36分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
やっぱり、このタイプが幅を利かせており。う〜ん、ビートがなくてツルツル、そして、接合部がハッキリ分かる外観、イマドキのステンレス電車というのがあまり好きではない<変態鉄>。何だか南海電車が関東の私鉄・JRみたいな車両になっていくのが、ちょっと寂しい気がするのである。
【2024年5月5日13時39分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
そして、いきなりやって来たのは小田急からの直通...ではなくて、泉北高速鉄道9300系。
南海8300系と共通設計だったような...。それにしても、自分にはどう見ても小田急にしか見えないのである。
<速報版>にも書いたが、あまり、こういう“正統派”鉄道写真を撮りなれない<変態鉄>。どうしても、ファインダーを覗いているとき、電車の前面に注目してしまう。そうすると、編成後部が切れそうになるのである。本当に、いつまで経っても初心者レベルの<変態鉄>である。
【2024年5月5日13時47分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
そういう意味でも、短編成の各駅停車はありがたい存在だった。6500系の金剛ゆき。
この地点、急行系の列車は大和川鉄橋から続くカーブを一気に駆け下りて、そのまま浅香山駅を通過し、<変態鉄>のいる踏切に差し掛かる。
でも、各停なら浅香山駅で停車して、ゆっくりと近づいてきてくれるのである。だからこそ、落ち着いてファインダーを覗いていられる。
【2024年5月5日14時00分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
今度は、「鉄道むすめ」ラッピングの泉北高速車。
やはり、編成後部が切れかかっており。う〜ん、後ろに気をつければ正面に信号柱の影が落ちるし、正面を良い位置に持ってこようと意識すれば、後部が切れそうになるし...
一番、イージーな構図でありながら、悪戦苦闘の<変態鉄>だったのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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<変態鉄>は、とある大学の、理工学部化学科というのを卒業しているのだが、当時の化学科の教授、例えば有機化学の先生なら、無機のことは学生よりも知識がなかったり...、そんな感じだろうか。
その<変態鉄>の趣味活動も、そんなところがあって。ただ、自分は“専門”といえるほど明るい分野があるわけでもなく。つまり、“ただのバカ”。
阪堺電車を撮っていると、すぐ近くを走っている南海電車が気になってしまうもので。ちなみに、阪堺は南海の100%子会社、80年代まで南海電鉄の軌道部門だったものが分社独立したものである。
南海電車は大きく分けて、その社名の由来でもある「南海」、和歌山から徳島方面への航路、それに接続する難波〜和歌山間の南海本線、そして、平安時代、弘法大師空海が開いた真言密教の中心である高野山金剛峯寺、そこと大阪・難波(本当は汐見橋)を結ぶのが南海高野線である。
昭和の頃は一回り小さめの電車が走る山岳路線としての性格が強かったようだが、現在は、20メートル4ドアの電車が頻繁に走る都市型の通勤路線として定着している。そんな南海高野線が通勤路線へと衣替えしていったのは戦後の高度成長期のこと。その時期、高野線用の通勤電車として導入されたのが6000系電車だった。京王井の頭線3000系、東急1000系と並んで、ステンレス電車の嚆矢ともいえる存在だが、来年度中の引退が予定されており。
【2024年5月5日13時22分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
その、6000系が撮れれば...
と、何も調べずにアプリすらチェックせずに、浅香山駅近くにある小さな踏切でカメラを構え続けた<変態鉄>だった。
当初は1時間ほど過ごすつもりだったのだが...
…… ……
2024年5月5日(日)晴れ
冒頭にも書いた通り、今日からの記事、到底、<鉄>ブログと言えるような代物ではなく。
そう、関西私鉄というのは<変態鉄>にとって、全くの“専門外”なのである。そもそも、関東私鉄だって詳しくないが、それでも関東の私鉄は車両形式も極めて単純なところが多くて。わが地元、京王電鉄なぞ、井の頭線は全部1000系、そして、京王線は7000、8000、9000、5000と。キリの良い形式番号が付けられており、車種も限られ。
それに比べて、関西私鉄の形式というのは...
そもそも、撮っていてもその形式すらわからない...というレベル。高野線だって、撮っていて「丸っこいやつ」「角張ったの」「泉北から来たヤツ」「イマドキの関東風のヤツ」...、そんな風にしか理解していない。そんなレベルである。
ちなみに、自分が撮りたい6000系というのは、「丸っこくて、片開き扉」という姿。同じ見た目で両開き扉...というのもあるのが難しいところ。
関西私鉄というのは各社とも非常に熱いファンが多く、もはや、そんな路線に踏み込めば袋叩きに合うのは目に見えているものの、そこに敢えて挑んでみる<変態鉄>なのである。
というわけで、今日からの記事、関西私鉄の...南海電車の熱いファンの方はご覧にならないことを強くお薦めしたい。イライラすること間違い無しである。
でも、そんな<変態鉄>でも分かるのは...
【2024年5月5日13時20分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
いきなり姿を現したのは、30000系「こうや」である。
1952年から続く、私鉄有料特急としては“老舗”でもあって。
【2024年5月5日13時22分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
そして、続いて。
橋本ゆき急行は8両編成で通過。ビギナーズラック...だろうか、最初にして、待っていた6000系電車が撮れた。前側2両がお目当ての6000系である。
しかし、この踏切...
撮り始めて気づいたのだが、急行、準急などは基本的にこの踏切上で離合するダイヤ設定のようで...。
各駅停車は確実に撮れるのだが、急行系列車は半数以上が被られて撮れなくて。う〜ん。
【2024年5月5日13時34分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
4・6・8と列車ごとに編成両数がマチマチなのも特徴で。
撮る側としては、意外と悩ましく。各駅停車はイマドキのスタイルの車体である。いつの間にか、高野線と南海本線の車両の区別もなくなっており、どちらの線に乗ってもよく見かける車両。
ちなみに、片目だけ点灯しているのは“球切れ”ではなく、難波〜岸里玉出間での南海線との停車駅の違いを表しているのかと...(曖昧な記憶)
「各停」と「普通」を、ちゃんと使い分けているのも南海電車の特徴だったはず。
【2024年5月5日13時36分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
やっぱり、このタイプが幅を利かせており。う〜ん、ビートがなくてツルツル、そして、接合部がハッキリ分かる外観、イマドキのステンレス電車というのがあまり好きではない<変態鉄>。何だか南海電車が関東の私鉄・JRみたいな車両になっていくのが、ちょっと寂しい気がするのである。
【2024年5月5日13時39分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
そして、いきなりやって来たのは小田急からの直通...ではなくて、泉北高速鉄道9300系。
南海8300系と共通設計だったような...。それにしても、自分にはどう見ても小田急にしか見えないのである。
<速報版>にも書いたが、あまり、こういう“正統派”鉄道写真を撮りなれない<変態鉄>。どうしても、ファインダーを覗いているとき、電車の前面に注目してしまう。そうすると、編成後部が切れそうになるのである。本当に、いつまで経っても初心者レベルの<変態鉄>である。
【2024年5月5日13時47分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
そういう意味でも、短編成の各駅停車はありがたい存在だった。6500系の金剛ゆき。
この地点、急行系の列車は大和川鉄橋から続くカーブを一気に駆け下りて、そのまま浅香山駅を通過し、<変態鉄>のいる踏切に差し掛かる。
でも、各停なら浅香山駅で停車して、ゆっくりと近づいてきてくれるのである。だからこそ、落ち着いてファインダーを覗いていられる。
【2024年5月5日14時00分】 南海電鉄高野線・浅香山-堺東
今度は、「鉄道むすめ」ラッピングの泉北高速車。
やはり、編成後部が切れかかっており。う〜ん、後ろに気をつければ正面に信号柱の影が落ちるし、正面を良い位置に持ってこようと意識すれば、後部が切れそうになるし...
一番、イージーな構図でありながら、悪戦苦闘の<変態鉄>だったのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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南海は昔のお電車(ギリギリ7000くらいまで)は個性的で良かったですが、今やJR東の関西支店みたいなのばかりでツマラナイですね。あとはあの塗装が遺憾でイカンです。
by Cedar (2024-06-30 12:58)
Cedarさん
コメントありがとうございます。
最近の南海電車は...。おっしゃるとおりで、関東の電車と同じになっています。せめて、昔の緑色の塗装を(また)復刻してくれると嬉しいのですが。
by ferrum_queserasera (2024-06-30 20:52)