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北陸鉄道「8802編成引退記念 8801編成復刻ラッピング撮影会」(1) [北陸鉄道]

まだ自分が高校生だった頃。毎日の通学は井の頭線だった。実家のある三鷹台駅から渋谷ゆきに乗れば、久我山駅を出てすぐ、右手の車窓に富士見ヶ丘検車区が広がる。
朝7時台と言えば富士見ヶ丘の車両基地も、ほとんどの電車が出庫しており広々と見え。そんなとき、裏側、神田川寄りの留置線にチラッとだけ...

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【2022年9月11日15時19分】 北陸鉄道・内灘検車区

3000系全29編成のうち、最初に、1962年(昭和37年)に導入された2編成だけは、車体裾がストレート、幅が狭くて、片開き扉。この2編成だけは車庫の奥で休んでいることが多かった。
せいぜい、朝ラッシュのピークに動くくらいで...

「乗りたい」と思いながら...

自分が高校を卒業するのと同じ時期に、この2編成も井の頭線から“卒業”。それから25年、金沢で、この電車と再会を果たして。

井の頭線時代のブルーグリーンとアイボリーの姿が“復刻”されたのは、引退記念の撮影会だった。……  ……

それは、8月の中旬。まだ暑い時期にスタートした。

8月のある日、何気なく見ていたウェブサイトに北陸鉄道8800形、つまり、井の頭線3000系狭幅車の撮影会について載っており。その9月11日というのは<変態鉄>は仕事の予定は無く。ぬぁんと、申込みは電話で先着順という。その募集は午前・午後各30名。
前日、土曜日は仕事なので、午前の部だと無理をして最終の新幹線に飛び乗らない限り、間に合わない。ということで、午後の部に賭けるとして。

8月23日の朝9時。ケータイを...

いや、思った通りだった。何度架けても話し中を告げる音が空しく流れて...
でも、ここで諦めないのが<変態鉄>。ツーツーと聞こえたら、切って、そのままリダイヤルのボタンを。これを何十回繰り返しただろうか、もしかしたら3桁に行ってたかも。
繋がったのである。「午後の部」の予約を済ませたら、あとは振込用紙の到着を待ちながら、とにかく健康にだけは気を付けて。

……  ……

2022年9月11日(日)晴れ

朝4時半、アラームが鳴る前に起床。さっと朝食を済ませたら6時過ぎの井の頭線で出発。ついこの前までの、うだるような暑さは、どこかへ。朝晩は涼しさすら感じるようになってきており。季節の移り変わりを感じながらの出発。

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【2022年9月11日8時17分】 東京都大田区・羽田空港第2ターミナル

渋谷マークシティからのリムジンバスを待って。その間、バス乗り場には富士急ハイランドゆきが出発待ちしており。こちらはほぼ満席になっており、9月になってレジャー需要も戻りつつあると実感。
羽田空港ゆきのバスも、これまでより乗客は目立って増えている感じで、しかも、第3ターミナル(旧国際線ターミナル)まで乗る人も増えて。

この日の小松ゆきNH751便はエアバス機、レジ番は「JA131A」。

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【2022年9月11日9時22分】 NH751便(JA131A)機内

「飛行時間が短いため、ドリンクは冷たいものだけ...」
8:35発、9:35着とダイヤ上はちょうど所要時間60分、つまり、上空にいるのは40分少々。
着陸直前には、日本海をバックに真っ直ぐ伸びる真新しい高架橋。北陸新幹線の敦賀延伸工事も完成が近づいており。

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【2022年9月11日9時22分】 石川県小松市浮柳町・小松空港

しかも、この日は飛行が順調で定刻より7分ほど早く着陸。手荷物台で三脚を受け取って。
それにしても、地方空港でもLEDなどのデジタル式になっている表示板、航空会社名を行灯式の看板で表示するタイプが残っているあたり、小松空港も物持ちが良いというか...
何だか懐かしさが。

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【2022年9月11日10時34分】 石川県金沢市広岡・金沢駅西口

金沢駅西口ゆきのバスは9:50発。車内は大半の席が埋まって30名ほどの乗客だっただろうか。出発するとすぐに北陸自動車道に入り、真っ青な日本海を眺めながらの気持ちよいバス旅である。
撮影会は「午後の部」なので、少し時間に余裕があるのだが、こういうときに限ってバスは順調に走るもので。10:25過ぎに金沢駅西口。

駅の正面玄関といえるのは反対の東口側、こちらは能登半島方面の特急バスと空港ゆきバスの発着場がある程度。でも、もちろん駅周辺はそれなりに賑わっており。

さて、13時の集合時刻まで何を...
とりあえず、大勢の人が行き交う金沢駅を抜け東口広場の地下へ。ここが北鉄金沢駅、地下道のベンチに座って、羽田空港で買ったまま食べる時間の無かった「空弁」を。
それでも、まだ2時間以上あって。それなら...

再び、西口へ。駅前の大通りを歩いて「広岡1丁目」交差点を過ぎ...、直感だけに頼って歩いたのだが、その先のファミマのヨコの路地。アパートやマンションが建ち並ぶ一角を過ぎて...

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【2022年9月11日11時18分】 北陸鉄道浅野川線・上諸江-七ツ屋

そう、浅野川線沿いに出たのである。
ちょうど七ツ屋駅のところへ。味気ないコンクリート製、片面ホームの無人駅だが...
<変態鉄>の訪問を待っていたかのように、駅ヨコの踏切機が鳴り出して。

8900形の北鉄金沢ゆき、お目当ての8800形と同じく京王井の頭線3000系だが、こちらは両開き扉に幅広車体になった一般的なバージョン。

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【2022年9月11日11時19分】 北陸鉄道浅野川線・七ツ屋駅

ということで、振り向けば、七ツ屋駅。片面ホームの無人駅である。
この駅の後ろに見えるのが、IRいしかわ鉄道と新幹線の高架橋、それを潜るところから浅野川電車は地下に潜り、向こう側、駅東口にある北鉄金沢駅に到着する。

さて、いま北鉄金沢駅に向かっていった8900形は、11:30発の内灘ゆきとして折り返してくる。それを撮ろうと...

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【2022年9月11日11時34分】 北陸鉄道浅野川線・七ツ屋-上諸江

線路の東側に並行する道路。上諸江駅方向へ歩きながら撮影できる場所を探したが...

住宅と町工場、線路ギリギリまで建て込んでいる場所が続き、また、架線柱のポールをかわすのも難しく。近くの踏切から、後追いで苦し紛れの1枚。う~ん。

バイパス道路との立体交差を過ぎたところ、タクシー会社の営業所の裏あたりに「北安江町緑地」という、ちょっとした児童公園みたいなスペース。その付近、線路は緩やかにカーブしていて、ちょっとだけ引きがとれそうな場所が。
ちょうど、こんどは03形の北鉄金沢ゆき。

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【2022年9月11日11時47分】 北陸鉄道浅野川線・上諸江-七ツ屋

何の下調べも無く、ぶっつけ本番の撮影だったが、それにしては十分すぎるほどの場所である。ここで、ちょっと浅野川電車を...(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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とし@黒猫

子どもの頃、浅野川線は、上諸江〜北鉄金沢の区間をよく乗りました。
友達は、七ツ屋に住んでる人が多々いました。
当時の北鉄金沢駅舎は、木造のボロい駅舎で、切符も硬券に鋏を入れていました。
北鉄=赤い電車のイメージなので、こんな色の電車が走っているのは違和感があります。
by とし@黒猫 (2022-11-27 08:37) 

ferrum_queserasera

とし@黒猫さん

コメントありがとうございます。
七ツ屋駅は90年台の北鉄金沢駅地下化に伴い、姿を変えている筈ですが、駅周辺は昔から変わっていないように見える風景が広がっていました。また、その北鉄金沢駅の移転(地下化)に伴い、ちょうど同時期に置換えとなった井の頭線の電車を導入したと記憶しています。
それから25年ほどが経過し、その車両が、メトロ日比谷線の電車に置換えられ、今回のイベントになったのでした。
仰るとおり、旧型時代の北鉄電車は朱色とクリームのツートンカラーでした。ステンレス、アルミ製の塗装が要らない車両になって四半世紀が過ぎましたが、車体のアクセントカラーとして朱色は受け継がれているようです。
by ferrum_queserasera (2022-11-27 09:18) 

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