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年の初めは阪堺から(5)帝塚山 [ちん電(阪堺電気軌道)]

地元の路線は京王井の頭線。もう四半世紀にわたって、ほぼ毎日、乗っている。その井の頭線の電車に「急行運転50周年」のヘッドマークが掲出され。
その掲出期限が10日ということになっていた。最近では、通勤で乗っているとき車窓に撮影している人を見かけることも多くなり、もちろん、自分も...と思っていた。

でも、見ているのに撮れる機会は無くて。毎シーズン、いろいろなヘッドマークが掲げられる井の頭線1000系電車だが、今回の「急行運転50周年」のヘッドマークは編成の前後でも異なり、さらに丸いのと、国鉄の羽根付きヘッドマークを思わせるデザインのものと。
<鉄>として魅力を感じるデザインのものだっただけに...。掲出期間も長くて「いつでも行ける」と思っていたら、全然、撮りに行けずに終了してしまったのである。
願わくば、再延長だが...アジサイのシーズンまで掲出期限を延ばしてくれないものか。

さて、今日も引き続き、元日の阪堺電車撮影記。天王寺駅前に向かったモ161号車は間もなく戻ってくる。

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【2022年1月1日13時44分】 阪堺電軌上町線・北畠-姫松

住吉とも阿倍野とも違った、何だか「古き佳き電車通り」といった感じの併用軌道が、帝塚山四丁目から北畠までの区間。毎回、いろいろな撮り方を試みてはみるのだが...
……  ……

2022年1月1日(土・祝)晴れ一時雪

1 kmも歩かず。通り1本分...といった感じだが、阪堺線(恵美須町方面)は、住吉を直進し西成区内へ入る。こちらは電車通りから1つ入れば木造の小さな家々が密集して建ち並ぶ下町の雰囲気。
一方の上町線は住吉からいったん東に進んで南海高野線を越え、住吉区帝塚山から阿倍野区内へと進んでいく。こちらは一転、広い敷地に立派な門構えの“お屋敷”のようなお宅や、電車通り沿いにカフェ...というより「地域密着の喫茶店や甘味処」だろうか...が並んで、店のユニフォームと思しきエプロン姿の(昭和の頃の)お姉さんが店頭でお客さんと話をしていたり...
だいぶ雰囲気に違いがあって。

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【2022年1月1日13時19分】 阪堺電軌上町線・帝塚山四丁目-帝塚山三丁目

阪堺電車の運転のこともあって、「本線級」の上町線沿線で撮る機会が圧倒的に多いわけで。帝塚山から晴明丘公園付近は、何度も往復しながら、いろいろなカットを狙ってみる区間なのである。
この日は元日。祝日とあって玄関に日章旗を掲げたお宅も。その前を走る阪堺電車。この区間、歩道・車道の区別は曖昧で電車の軌道は道路の中央では無く西側にオフセットしている。

だから、クルマ、自転車、歩行者が無秩序に入り乱れて...
撮影者泣かせの区間でもあるのだが。

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【2022年1月1日13時34分】 阪堺電軌上町線・姫松電停付近

そんな街角、至る所にこの看板が出ており。初詣客だろうか、府外のナンバーのクルマも、この看板を見て、慌ててUターンして他の道を探し出すのだった。
狙ったわけではないが、写真の左隅に「平均台ホーム」がちょっとだけ写っている。

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【2022年1月1日13時36分】 阪堺電軌上町線・北畠-姫松

この帝塚山周辺で目立つのは、何もオシャレなカフェだけではない。昔ながらの街並みもよく残っており。
自分が生まれる数年前に東京の街から消えてしまったのが(荒川線は残ったが...)、都電である。戦後の都電全盛期の写真、本の中で見たモノクロ写真に通じるような...
東京都心も狭い道が多かった。何か、阪堺上町線に生まれる前の東京の街と都電を重ね合わせてしまう<変態鉄>なのである。

あびこ道ゆきは、701号車、和歌山県白浜の大型観光施設の広告車、ジャイアントパンダのデザインである。

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【2022年1月1日13時37分】 阪堺電軌上町線・北畠-姫松

その後ろからやって来ているのは、同じくあびこ道ゆき...だが、「┃あびこ道┃」のモ505号車。

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【2022年1月1日13時44分】 阪堺電軌上町線・北畠-姫松

電車通りをもう少し進めば、左の方から「あべのハルカス」が視界に入ってくる。
ハルカス・バックといえば松虫が余りにも有名だが、自分はこの近辺も気に入っている。

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【2022年1月1日13時44分】 阪堺電軌上町線・北畠-姫松

まずは、モリタサービスのモ705号車。左上の「ハルカス」をフレームアウトしないようにしながら、右下に電車の姿を確実に捉える。
そんな中で、予期せぬ動きをする自転車や歩行者をかわしながら...、簡単に撮っているように見えて、実は内心ヒヤヒヤの撮影なのである。

そして、すぐ後ろには、モ161号車の姿が。モリタサービスで試し撮りしながらも、既に心臓バクバク。

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【2022年1月1日13時44分】 阪堺電軌上町線・北畠-姫松

さぁ、晴明丘公園の木々の枝の向こう、北畠電停を発車したモ161号車の姿である。
表示は赤文字の「あびこ道」。そう、1往復して入庫する...という運用だから、コレを撮り損なったら次に撮れるかどうかは分からない。だからこそ、いっそう緊張するのである。

電車の周囲に怪しげな動きをするクルマや自転車がないことも確認。

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【2022年1月1日13時44分】 阪堺電軌上町線・北畠-姫松

近づいてくるモ161号車の姿をファインダー内に捉え続けながら、シャッターボタンを押し続けて。
「ハルカス」バックのモ161号車。クラウドファンディングで車体の修繕が終わって初めて。ドン曇りの灰色の空が残念だが、それでも、これは自分にとっては手応えありの1枚だった。

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【2022年1月1日13時44分】 阪堺電軌上町線・北畠-姫松

大慌てでズームリングを広角側に回して、もう1枚。今度はサイドがちに。昭和初期、都市化が始まって混雑がひどくなりつつあった平野線の輸送力増強のために投入された、大柄な車体の電車。
いまどきの路面電車より一回り大きい車体はサイドがちに撮るほどハッキリ分かるような気がして。

偶然だが、背後に写るお宅が立派な門構えに松の木。そんな上町線らしさを取り込んだ1枚になった。

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【2022年1月1日13時45分】 阪堺電軌上町線・北畠-姫松

画面の左に並ぶ下半分がコンクリートで上半分が鉄骨なのは阪堺電車特有の架線柱。電停看板が直接ペイントで表示されていたりと、これも気になる被写体だが、やはり経年だろうか、最近では少しずつではあるが、JR線などにありがちな鉄製の円柱形のものへの“植え替え”が進行中。
狭い電車通りで、3両の電車が並ぶシーンも正月輸送ならではの1枚である。

天王寺駅前ゆきはモ601号車、新大阪建設の広告車だろうか。「新大阪」という名前で松虫電停のそばにあるという不思議...。

さぁ、次の撮影は??? (つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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