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年の瀬の広島と倉敷へ(45)思わぬ事態に... [水島臨海鉄道]

この晩のことは、忘れられない。撮影に行くと早朝から夕方まで歩き回る。疲れるので自然と早めに寝入ってしまう。22時には就寝していることが多いのである。
でも、この晩だけは...

もちろん、さまざまなホテルに泊まっていると寝付けないときだってある。「インバウンド需要」に沸いていた頃は、なぜか零時過ぎ、深夜帯になって廊下で騒々しくする、あの国からの団体客に閉口させられたことも...
それでも冷蔵庫に手を延ばし、中で冷やしてあるドリンクを少し口に含んで。そして、再び部屋の灯りを消してベッドに入れば、気づけば朝なのだが...

この晩だけは違っていた。奥歯の痛みはだんだんと激しさを増してくるだけ。寝る...どころでは無かった。夜が更けてくるにつれて、その痛みはいよいよ激しさを増して。うがいをしても、お茶を飲んでも...もう何をしても痛みは一向に治まらず。
結局、3時頃になって眠気が痛みに勝ったみたい。でも、6時前には目が覚めてしまって。
そうなると撮影に行く気持ちなど消え失せて。歯が痛くてもお腹は減るのは、不思議なもので。最後の朝はホテルで朝食をとって、ゆっくりチェックアウトすることにした。

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【2021年12月15日16時39分】 水島臨海鉄道水島本線・浦田-弥生

さて、少し時間を遡って。その前の夕方。2021年12月15日、水島臨海鉄道キハ37形の塗装変更後、初運行の撮影記。
キハは夕方に3往復、でも、陽の短い時期だけに最初の1往復だけが、走行写真撮影のチャンスだと思って。光線状態が悪いのは分かったまま、降り立ったのは浦田駅だった。
最初の上りは、弥生駅方の踏切から“正面ドカン”、その折返しは、浦田駅近くの畑のヨコに立って...
……  ……

2021年12月15日(水)晴れ時々曇り

半分は高架で撮影することができず。残りの地平区間も住宅街と工業地帯を走るので、広々とした感じで編成をサイドから撮れるのは、ここが沿線唯一のポイントかも知れない。

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【2021年12月15日16時39分】 水島臨海鉄道水島本線・浦田-弥生

時間にしたら数秒間のことではあるものの、浦田駅を出発したキハが視界に入ってから、昔ながらの集合住宅に隠れて見えなくなるまで、その間、キハの動きにシンクロさせるように自分の体を回転させて、ドンドン連写していくわけで。

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【2021年12月15日16時39分】 水島臨海鉄道水島本線・浦田-弥生

撮った画像を見てみると、車体がブレずに「止まっている」と認識できるコマは3つほど。本当に苦手な流し撮り。その中では、自分としては、まぁまぁ、上手く撮れていただろうか。

ツートンカラー、外吊り扉が特徴的なのは、キハ30 100号車。もともとは、DMH17系エンジンを積んで登場した国鉄の通勤型キハ。そして、今回、塗装変更が実現したのは左側の赤いキハである。
こちらは、国鉄時代に製造されたという意味では「国鉄型」だが、既に分割民営化の方針が出てきている時期に、次世代のディーゼル動車として試作的に造られた車輌である。
独自に開発するのをモットーにしていたエンジンも、船舶用の汎用エンジンを採用、その他、分割民営化後のワンマン運転を睨んで、前扉を乗務員室直後に移動するなどの工夫が。
同時に、廃車発生品を多用したり、あるいは、それまでの国鉄型とは変えて、運転台窓をパノラミック窓(曲面ガラス)から平面ガラスに戻すなど、コストカットを意図した部分もあって。

それまでのキハとは色調を変えて、赤11号の単色塗り。
でも、国鉄末期の財政難やローカル線の廃止、急行列車の削減により、ディーゼル動車自体、多数の余剰が発生しており。このキハ37形は、加古川線と久留里線にだけ少数が導入されて打ち切り。

まぁ、国鉄の車輌とは言え、マイナー中のマイナー車でもあって。

「止まっていた」カットも、よく見れば、足下の雑草が気になって...う~ん。コレはリベンジが必要。

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【2021年12月15日17時01分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅

浦田駅から後続の列車で倉敷市駅へ。16:51発の列車は、MRT301+MRT306の編成、同形のトップナンバーとラストナンバーのコンビだった。

駅北口の商業施設に入って夕食を済ませて、再び倉敷市駅に戻ったのだが...

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【2021年12月15日17時06分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅

ぬぁんと...

珍しい!! 水島臨海鉄道がダイヤ乱れということで。そのとき、イヤな予感がしたのは理由が「車輌故障」。
でも、それは「やはり」だった。ぬぁんと...、<変態鉄>が浦田で撮って間もなく、キハに不具合が生じたそうで。しかも、後で聞いたところでは2両とも。
室内灯が消えている様子などがネット上にも上がって。この日がお披露目運行だったはずのキハは、急遽、倉敷貨物ターミナルへと戻り。

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【2021年12月15日19時26分】 水島臨海鉄道水島本線・常盤駅付近

キハ37形でも水島色編成の方に、夜運用の続きを譲って。
<変態鉄>は、それをホテルの部屋の窓からスナップしたのだった。

そして、その晩。冒頭に書いた通りの歯の痛みで。もし、それがなかったら最後の朝も早起きして、一番列車で球場前駅近くの踏切へと向かうつもりだった。
軽微な不具合であれば、夜の間に倉タで大急ぎで整備して、朝から“復帰”という線も考えられたわけで。


……  ……

2021年12月16日(木)晴れのち雨

最終日の16日は、天気も下り坂...という予報が出ていて。歯の痛みが最大の原因ではあるが、天気が崩れるという予報もそれに追い打ちをかけるような感じで、もはや、完全に“戦意喪失”。
それでも、朝6時にベッドの上に起き上がるのは...

お願いしたわけでもないが、ちょうどトレインビューの部屋があたったので、窓越しに倉敷市駅へと向かっていくキハの姿をチェック。残念ながら、青い水島色編成。
それを確認してから眠い目をこすりながら朝食会場へ。ホテルは常盤駅の目の前にあるのだが、水島駅も歩いて5~6分の距離。

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【2021年12月16日8時19分】 水島臨海鉄道水島本線・水島駅

キハは朝のうちに2往復する。最後、8時半に水島駅に到着するキハの姿を撮りに。

高架の水島駅、上り側のホーム端は柵も何もない、開放的な雰囲気で。尤も、フツーの乗客がホーム端に用事があるはずが無く。
長い直線区間に短い駅間距離、そして、見晴らしの良い高架路線。条件が揃っているので、隣の常盤駅はおろか、栄、弥生駅まで見渡せるのである。青いキハの姿が、この写真にもかすかに写っている。ちょうど、2駅手前の栄駅に停車中である。

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【2021年12月16日8時23分】 水島臨海鉄道水島本線・水島駅

出発信号機の支柱が気になって、なかなかスッキリ撮れないのだが、進入してくる青い水島色のキハ37形編成の姿を。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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