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年の瀬の広島と倉敷へ(19)いよいよ、582号車登場!! [ひろでん(広島電鉄)]

毎日、変わり映えのない記事を書いているが...、あと20回ほど、広島電鉄の路面電車の撮影記が続く予定。

さて、人間には誰にも「知らなかった方が幸せな事」というのがあると思う。でも、ネット、とりわけ、SNSでローカルな小さな話題も、どんどん知ることができるようになってくることで、それが赦されない世の中になっているようで。
ふとした瞬間に知りたくなかった情報に接してしまって、ショックを受ける...というのが。最近、特に<鉄>活動の面でそんなことが続いているような気がして。

例えば「撮りに行きたい」と思って、その撮影のスケジュールを調整していたら、お目当ての車両が、来月からは、あまり走らなくなるとか、いままで素朴な佇まいが好きだったローカル線の無人駅がTV番組の企画で面白おかしく改装...いや、“蹂躙”されるとか。
車両も駅舎も、もちろん自分の持ち物ではない。「撮らせていただく」側である事は意識しているつもり。でも、やはり、ショックなのである。仕事が忙しくてバタバタしていて、寝不足で、それ自体がストレスなのに、自宅に帰ってPCを開くと、さらにそんな情報ばかり見つけてしまって。
その駅がTV番組の企画で...という某鉄道会社、さらに会社のパソコンがウィルスにやられたらしくて、それはそれで、Twitter 上でちょっとした騒ぎになっているみたい。その鉄道会社へ「お問い合わせフォーム」から、質問のメールを送ったのは2年ほど前だから、自分は大丈夫だろうか??

さぁ、愚痴を書いたところで、それでは12月の広島電鉄の話題。連接車を撮ったり、入庫シーンを撮ってみたり...
でも、この日も最大のお目当ては、“リバイバルKOBE”の582号車だったのである。それが、いよいよ...

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【2021年12月14日8時50分】 広島電鉄宇品線・広電本社前電停

ただ、お目当ての582号車が見えてきたから...といって、そちらばかりに集中するわけにいかないのが、広島電鉄の車両のバラエティ。振り向けば、広電本社前電停で発車を待っていたのは...

……  ……

2021年12月14日(火)晴れ

向こうから、582号車が、その姿を現し...

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【2021年12月14日8時45分】 広島電鉄宇品線・日赤病院前-広電本社前

でも、そのタイミングで陽射しは遮られており。この方向はこの時間帯、順光になるはずなのだが...、それでも、それを影を気にせずに撮れるとポジティブに捉えて。
とはいえ、後ろにも油断してはいけないのが、広島での撮影の大変なところ。

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【2021年12月14日8時46分】 広島電鉄宇品線・広電本社前電停

後ろに、広電本社前電停を発車するのは、被爆電車651号車。1号線、広島駅ゆきで、こういう旧型の“単車”を見るのは、そう多くなく。これも朝ラッシュならでは...と言えそう。

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【2021年12月14日8時46分】 広島電鉄宇品線・広電本社前-日赤病院前

この車両、戦時中、1942年(昭和17年)に木南車輌で新製されている。戦時中ということだが、当時は2軸単車だかりだったはずが、そんな中で比較的、大きめの車体をもつ車輌を新製しているのは軍関係の施設が多かった広島ゆえか!?
同時期には、現在の5号線、広島港(宇品)と広島駅を短絡する路線として比治山線が開通している。確か、宮島線の線路を一部、剥がして、そのレールを転用して敷設されたはず。

直後、1945年8月にこの車輌は、中電前付近で被爆しており(記録は「半焼」)、被爆直後、脱線して黒焦げになっている写真が残されている。その頃、神戸の街を走っていたのが582号車。こちらは新製から20年ほどが経過していた筈。

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【2021年12月14日8時46分】 広島電鉄宇品線・広電本社前-日赤病院前

その2両が目の前の交差点付近ですれ違ったのだった。

そう、昨日の記事でも、京都市電の1900形と軽快電車800形のすれ違いシーン、あれから、わずか6分だが、光の当たり方はだいぶ変わってしまって。こればかりは運次第なのである。

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【2021年12月14日8時47分】 広島電鉄宇品線・日赤病院前-広電本社前

ホントは朝の光を浴びて、ほのかにオレンジ色に輝く姿...、そんな状況で582号車が撮れることを思い描いて、朝からこの地点に立っていたのだ。
直前に1900形は撮れたのに...である。

ただ、だからといって、落ち込んでばかりは居られない。

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【2021年12月14日8時47分】 広島電鉄宇品線・日赤病院前-広電本社前

せっかくなので1枚でも記録しておかないと。

この車輌の撮り方として一番好きなサイドがちのショットも。651号車とは、車体長は全然違うし、新製されたのも20年ほど違っているので車体の見かけも違う。特に窓の天地寸法と屋根形状の違いが全体の印象の違いとして大きいのだろうか。
前中後部3扉で新製されているのは、昭和初期から戦前製の車輌にはよく見られる構造で、それを戦後、後部ドアを埋めて2扉化したところもよく似ている。
(車輌の性格上なのか、650形は塞がれたドアも外観上は、あまり手を加えられていない)

さて、この日の582号車は7号線運用。つまり、この広電本社前で折り返す運用なのである。

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【2021年12月14日8時49分】 広島電鉄宇品線・広電本社前電停

運転上は、横川駅でJR線からの乗換客などを乗せて、紙屋町方面に直通し、本通や中電前、市役所前など市の中心部に向かう乗客向けの運転系統ということになるのだろうか。
広電本社前まで来ているのは折返しなど運転上の都合...という性格が濃い感じがして。広電本社前電停まで乗り通す乗客はあまり多くない印象。

わずかな乗客を降ろすと、いったん御幸橋方面に進んで、電停間の渡り線で転線して、折返しの横川駅ゆきになる訳で。その折返し待ちのシーンを...

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【2021年12月14日8時50分】 広島電鉄宇品線・広電本社前電停

広電本社前電停の横断歩道が青に変わったタイミングを狙って、この“正面ドカン!!”のカットも。

そんな間も電車は続いてやってくる。

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【2021年12月14日8時50分】 広島電鉄宇品線・御幸橋-広電本社前

連接車3800形「ぐりーんらいなー」、千田車庫所属車が回送で戻ってきた。1号線も5号線も朝ラッシュ時の、広島駅 → 広島港(宇品)の電車はかなり混雑する。連接車の運行が多くなるが、それが終わって入庫する時間帯に差し掛かっている。

さぁ、線路が空いたところで582号車が動き出す。

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【2021年12月14日8時51分】 広島電鉄宇品線・広電本社前-御幸橋

その姿をカメラで追って... (つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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