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2021.11.28「キハ532号40周年 体験&撮影会」(8) [関東鉄道常総線・竜ヶ崎線]

自分の場合、<撮り鉄>においては同じ路線を何度も何度も繰り返して訪問することが多い。小湊鐵道然り、いすみ鉄道もまた然り。ことでん琴平線だって、だいたい沿線の様子は分かっている。だから、意外とテキトーに...。
でも、<徒歩鉄>にとっては事前の準備の大切さをいつも痛感させられており。そして、<乗り鉄>の場合は...
先にホテルを確保して...となるのが自分の“流儀”。だから、毎晩、その宿泊地に確実にたどり着く必要があって。だから、事前に時刻表と睨めっこしてプランを確定させてから...でないと出発してから大変な思いをするわけで。
そこが<会社員鉄>の辛さ、“出撃”前というのは仕事が忙しくなるケースが多く、そうした準備に使える時間が限られてしまう。

現地に着いてから、「あぁ、こうしておけば良かった」「こういうことを事前にチェックしておけば...」と悔やまれることは多々...というより、そういう思いにならない方が少ないかも。都市部なら、プランに多少の余裕を持たせておいて列車を1~2本ズラして対応すればどうにかなるのだが、ローカル線では...
事前のプランニングが成否の鍵を握ることが多く。来週、休みがとれそう...ということで、いま、そのプランを考えているのだが、土日も仕事で埋まっており。

なかなか、思い通りに趣味活動が進められないのである。独り身の自分にとって、別に財をなして何かをしようという訳でも無く...
日々、働いて得られる僅かな給料は、すべて自分のために使えるはずなのだが、それを使うチャンスもなく...何のために働いているのか??
時折、そんな気分になる。自分にとって「会社に行って働く」ことは「趣味活動の資金を得るための手段」に過ぎないはずなのだが...

さて、引き続き、11月28日の関東鉄道竜ヶ崎線キハ532号車の話題。

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【2021年11月28日10時51分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

床下機器の見学に続いて、今度は車内見学(と体験会)。50年前、旅客鉄道としては初のワンマン運転を実施した竜ヶ崎線、「前例が無い」中での実施というのは、役所の許可をとるまでに困難を極めたようで。
JRや大手でもワンマン運転が当然、無人運転が始まろうとしている今では隔世の感、でも、初のワンマン運転に向けて、いまでは考えられないほど、さまざまな工夫をした、その痕跡。説明を聞いて初めて知ったことがたくさんあって、それもこの日の“収穫”だった。
……  ……

2021年11月28日(日)晴れ

車内では、縦型DMH17Cエンジン時代の名残の床板にある点検蓋を開けておいてくれて。
横型機関に交換してからは、ここを開けて点検することも無くなり、固着して開かなくなっているか...と思っていたのだそうで。このイベントに際して、何年ぶりかに開けてみたのだとか。

横型エンジンは車外から覗き込むようにして点検可能...というのがセールスポイントで。でも、保守点検を車内からできる縦型エンジンの方が便利...とは複数の鉄道会社で聞いた話。

さて、エンジン回りの見学の前に車内の様子から。

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竜ヶ崎線キハの特徴とも言えるのが、この「次駅案内表示器」。LED式などにしないのは、たった3駅4.5 kmの路線だから。
コレ、車輪の回転数などと連動して自動表示する仕組みかと思っていたら...

後の運転台見学で体験させてもらえたが、実は、駅停車中に運転士さんが手動で(ボタンを押して)切り替えており。
切り替えを忘れてしまい、間違えた次駅名を表示したまま走るのも珍しくないのだとか。

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この装置、前からあったのかと思えば、意外と新しく。
何でもバリアフリー法との関連で設置したのだとか...。列車内に駅名を英字表示する設備を付ける必要が生じて、常総線のようなLED表示器では無く、矢印が光るだけというアナログなシステムを導入したようで。

見学したのが佐貫側の運転台だったので、下の段の「←」のスイッチしか付いていないわけで。

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【2021年11月28日9時54分】 関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅

キハ532号車は、1981年(昭和56年)に新潟鐵工所で新製されている。

ただ、新製といっても同時期の常総線キハと同様に、国鉄キハ10・20系の廃車発生品を利用している。

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【2021年11月28日11時33分】 関東鉄道竜ヶ崎線・キハ532号車内

その名残でこの車両にも「JNR」マーク入りの扇風機なども残っており。
ただし、整備の際には取り外して、順次、修繕することになっており、その「JNR」マーク付きと、後ほど交換したものなどマーク無しのものが混用されており。
いわば、“循環使用”のような感じで、どの車両の、どこに国鉄マークの扇風機が付いているかは決まっていないとのこと。もちろん、扇風機としての機能には影響はなく、整備する関鉄の皆さんも、どの扇風機をどこに付けるかまで特に意識はしていないのだそうで。

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時折、<鉄>からの問合せがあって困るときもあるのだとか...。

そんなお話を伺っていると、運転台見学、自分の番が回ってきた。いったん車内機器の説明から“離脱”。

その運転台、佐貫側を見せて頂けたのだが、こちらは左側運転台。基本的に“同世代”のキハと同じ仕様だが...

コントローラーと逆転器ハンドル、ブレーキハンドルなどが並んでいるのは通常通りだが、ワンマン仕様車には見えない。そう、お腹の付近に設置されるはずのワンマン用の操作ボタンがないのである。

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【2021年11月28日10時58分】 関東鉄道竜ヶ崎線・キハ532号車内

車内放送も自動化されておらず(キハ2000形は自動放送)、フツーの気動車用放送増幅器が奥に見えている。運転士さんが手を伸ばせば届く位置に設置しているのがこの車両の特徴。
途中、入地駅停車中にアナウンスすることになっている。

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【2021年11月28日10時58分】 関東鉄道竜ヶ崎線・キハ532号車内

そして、ワンマン車の場合、通常、運転席に座ったまま操作できるようになっているが、この車両はフツーの車掌スイッチが付いているだけで。
ただ、これが低い位置に取り付けられているのが特徴。(この日はイベント用に蓋を開けた状態になっていた)

駅到着時に運転士さんが振り向きながらドア操作をする仕様になっている。片側にしかホームがない竜ヶ崎線ならではの仕様である。

あと、大きな特徴ともいえるのが「デッドマン装置」。運転席の足下には踏み込むタイプのスイッチがあって、足を常にそこに置いて踏んでいなければならない。運転中に5秒間足を離すとブザーが鳴り、それでも踏み直さなければ非常ブレーキが作動する...とのこと。
ある種、非常にプリミティブな機構、いまでは他線でも採用されているが、ワンマン運転発祥の路線として、最初は役所の許可をとるために試行錯誤の末、導入したようで。

ドア操作と放送増幅器の使用(オルゴール)体験もさせてもらって。

28 mmでも撮影が難しいほど狭い運転席である。さぁ、車内に“復帰”して... (つづく)

(※)動画から切り出した画像を使っているため、写真が見づらくなっています。ご了承ください。そのうち、画質の良い静止画像の切り出し方が分かったら、写真を差し替えます。
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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