2021/10 倉敷へ、鳥取へ(19)吉ヶ原の保存車たち <中編> [保存車・博物館・廃線跡]
瀬戸内海に面した片上から和気で山陽本線と交差し、そのまま吉井川に沿うように北上、この柵原に至る路線だったのが同和鉱業片上鉄道線、その吉ヶ原駅構内だけであっても線路が残され、いまも鉄道が“生きている”のが、ここの最大の特徴。
個性派や文化財級の車両が、いまも動態で保存されており。
残念ながら展示運転は、コロナ禍以降、中断されてしまっているが、2022年こそ再開されることを願っている。そうしたら、また出かけたいと思っている。
【2021年10月21日12時56分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
展示運転は中止されていても、保存団体による活動は着実に進められているようで。
吉ヶ原駅の構内、その線路の端にある資料館駐車場前の小さな上屋の中には、キハ312号車の姿。再塗装されるのだろうか、一部、塗装も剥がされており。きっと展示運転再開の折には美しい姿を取り戻して出てきてくれる...と期待して。
…… ……
2021年10月21日(木)晴れ
昨日の記事でご紹介したキハ303号車は国鉄からの譲受車、ガソリン動車のエンジンをディーゼル化し、液体変速機を付けて...
312号車は、その増備車として自社発注された車両。大型2枚窓の前面が最大の特徴だろうか。
もちろん、鉱石輸送のための路線だけあって貨車も多数存在していた。
【2021年10月21日12時45分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
鉱石列車の長編成は無理でも、そのうちの数両だけでも残されているのはありがたいところ。
動態で残されているうちの1両は国鉄ワム80000を譲受したワム1807号車。鉱石輸送用に使われた無蓋車(トラ)と連結された状態で停められており。
自分が学生だった頃は、都内でも貨物列車を撮っているとき、これを連ねた編成が来ると「何だぁ、ワムハチかぁ~」とフィルムをケチってシャッターを切らない...位の存在だったが、いま、オンレールで残されているのは岳南の2両とコレと...あとはJRの車両基地で事業用車代用で残っている車両があるかないか、位では無かろうか。鳶色のワムハチが“希少な被写体”になる時代が来るとは全く想像しなかった当時の<変態ガキ鉄>だった。
【2021年10月21日12時46分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
鉱石輸送と聞くと貨物列車に疎い<変態鉄>は背の高いホッパー車などを連ねて走っていたのか...と思ってしまうのだが、実際には2軸の無蓋貨車にバラ積みされていたようで。
昭和30年台に新製された2両が残されており。
【2021年10月21日12時48分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
動態で残っているキハは3両、キハ702号車は旧国鉄キハ07形、黎明期の丸い先頭形状をもつ車両である。新製は1936年(昭和11年)ということで、昭和モダン、まだ戦時体制というほどになるまでの時期、鉄道が一番華やいだ時期に新製されているので、当時、流行だった流線型車体が採用されており。
九州鉄道記念館に残っているのと、ココくらいだろうか。最後まで現役だった個体は鉾田に残されている旧鹿島鉄道の1両だが、あちらは丸っこい流線型車体をバッサリ切断しており。
以前の展示運転で乗車した経験もあるが、そのときとは再塗装されて見た目の印象は結構、違っている。自分が乗ったときは車体色が朱色と言うより暗いピンク色に近かったような印象。
ココに保存されているディーゼル動車は、キハ303、キハ312、キハ702号車の3両だが、実はもう1両。鉱山資料館の裏手に...。
【2021年10月21日12時59分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
“顔だけ”のカットボディだが、湘南顔のキハは夕張の炭礦鉄道で活躍した1両、岡山臨港鉄道や水島臨海鉄道でも活躍した車両だったような。
同系の保存車は岡山市内の保育園(?)にある個体を撮ったことがあった。汽笛がちょっと不思議な場所に付いているような...。岡山臨港鉄道時代の塗色だろうか。
【2021年10月21日12時55分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
その鉱山資料館の前には、柵原鉱山構内にあった貨車への積み込み施設が再現されており。展示運転線から離れたこの場所にも貨車が保存されており。
手前に見える緩急車(車掌車)的な見た目の1両は、ワフ102号車、どう見ても車掌車だが国鉄から譲受した有蓋緩急車を両デッキ化改造したという珍車で、これでも貨物スペースが残されているそうで。鉱石列車の“殿”、車掌車として運用されていたとのこと。
【2021年10月21日12時56分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
その隣にいるのが、トム519号車、ここに鉱石を満載して片上港まで輸送されたという。
【2021年10月21日13時01分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
こちらは1949年(昭和24年)製の自社発注車。台枠を覗き込むとその製造銘板もしっかり残っており。
もちろん、貨車たちも残されており。(つづく)
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個性派や文化財級の車両が、いまも動態で保存されており。
残念ながら展示運転は、コロナ禍以降、中断されてしまっているが、2022年こそ再開されることを願っている。そうしたら、また出かけたいと思っている。
【2021年10月21日12時56分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
展示運転は中止されていても、保存団体による活動は着実に進められているようで。
吉ヶ原駅の構内、その線路の端にある資料館駐車場前の小さな上屋の中には、キハ312号車の姿。再塗装されるのだろうか、一部、塗装も剥がされており。きっと展示運転再開の折には美しい姿を取り戻して出てきてくれる...と期待して。
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2021年10月21日(木)晴れ
昨日の記事でご紹介したキハ303号車は国鉄からの譲受車、ガソリン動車のエンジンをディーゼル化し、液体変速機を付けて...
312号車は、その増備車として自社発注された車両。大型2枚窓の前面が最大の特徴だろうか。
もちろん、鉱石輸送のための路線だけあって貨車も多数存在していた。
【2021年10月21日12時45分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
鉱石列車の長編成は無理でも、そのうちの数両だけでも残されているのはありがたいところ。
動態で残されているうちの1両は国鉄ワム80000を譲受したワム1807号車。鉱石輸送用に使われた無蓋車(トラ)と連結された状態で停められており。
自分が学生だった頃は、都内でも貨物列車を撮っているとき、これを連ねた編成が来ると「何だぁ、ワムハチかぁ~」とフィルムをケチってシャッターを切らない...位の存在だったが、いま、オンレールで残されているのは岳南の2両とコレと...あとはJRの車両基地で事業用車代用で残っている車両があるかないか、位では無かろうか。鳶色のワムハチが“希少な被写体”になる時代が来るとは全く想像しなかった当時の<変態ガキ鉄>だった。
【2021年10月21日12時46分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
鉱石輸送と聞くと貨物列車に疎い<変態鉄>は背の高いホッパー車などを連ねて走っていたのか...と思ってしまうのだが、実際には2軸の無蓋貨車にバラ積みされていたようで。
昭和30年台に新製された2両が残されており。
【2021年10月21日12時48分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
動態で残っているキハは3両、キハ702号車は旧国鉄キハ07形、黎明期の丸い先頭形状をもつ車両である。新製は1936年(昭和11年)ということで、昭和モダン、まだ戦時体制というほどになるまでの時期、鉄道が一番華やいだ時期に新製されているので、当時、流行だった流線型車体が採用されており。
九州鉄道記念館に残っているのと、ココくらいだろうか。最後まで現役だった個体は鉾田に残されている旧鹿島鉄道の1両だが、あちらは丸っこい流線型車体をバッサリ切断しており。
以前の展示運転で乗車した経験もあるが、そのときとは再塗装されて見た目の印象は結構、違っている。自分が乗ったときは車体色が朱色と言うより暗いピンク色に近かったような印象。
ココに保存されているディーゼル動車は、キハ303、キハ312、キハ702号車の3両だが、実はもう1両。鉱山資料館の裏手に...。
【2021年10月21日12時59分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
“顔だけ”のカットボディだが、湘南顔のキハは夕張の炭礦鉄道で活躍した1両、岡山臨港鉄道や水島臨海鉄道でも活躍した車両だったような。
同系の保存車は岡山市内の保育園(?)にある個体を撮ったことがあった。汽笛がちょっと不思議な場所に付いているような...。岡山臨港鉄道時代の塗色だろうか。
【2021年10月21日12時55分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
その鉱山資料館の前には、柵原鉱山構内にあった貨車への積み込み施設が再現されており。展示運転線から離れたこの場所にも貨車が保存されており。
手前に見える緩急車(車掌車)的な見た目の1両は、ワフ102号車、どう見ても車掌車だが国鉄から譲受した有蓋緩急車を両デッキ化改造したという珍車で、これでも貨物スペースが残されているそうで。鉱石列車の“殿”、車掌車として運用されていたとのこと。
【2021年10月21日12時56分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
その隣にいるのが、トム519号車、ここに鉱石を満載して片上港まで輸送されたという。
【2021年10月21日13時01分】 岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園
こちらは1949年(昭和24年)製の自社発注車。台枠を覗き込むとその製造銘板もしっかり残っており。
もちろん、貨車たちも残されており。(つづく)
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