2021/10 倉敷へ、鳥取へ（１８）吉ヶ原の保存車たち ＜前編＞

早いもので、2021年も残すところ5日に。今日は今年最後の日曜日、そして＜変態鉄＞にとっては公休日でもあって。朝から“出撃”したいと思っていた。
でも、房総に行く代わりに急遽、会社に行くことになって。


【2021年12月13日15時25分】　広島電鉄宇品線・市役所前－鷹野橋

そういえば、今日で広島電鉄の「神戸市電移籍５０周年企画」も終了。自分のアタマの中では“動く電車の博物館”のイメージで止まっていたが、先日、訪れてみれば、日中でも低床連接車が中心の運用となっており。
京都市電の1900形は日中でもよく見かけたが、大阪や神戸の電車は探すのに苦労するくらいで、さらに西鉄から来た600形には出会えずじまいだった。

連接車は宮島線直通系統だけ...のイメージだった自分には、「ぐりーんらいなー」が連続してやってくる宇品線はちょっと意外だった。
そんな中でツイッターの情報なども参考にしながら神戸市電色の582号車、オレンジ色のワンマン帯付きの姿を3日にわたって記録することができたのはラッキーだった。
その広電、驚きなのは石畳軌道がかなり多く残されているところ。そういうことも含めて、じっくり記録してみたいと思うのだが...

まもなく年が明けようとしている今、引き続き、拙ブログは10月の片上鉄道の話題。

……　　……

2021年10月21日（木）晴れ

同和鉱業片上鉄道線には自社発注車もあったが、やはり、国鉄からの譲受車も多く。その中にはキハだけでは無く客車も。そう、柵原鉱山で産出される鉱石の輸送を担った路線だけあってディーゼル機関車が在籍しており、そうすると客車列車を運転するのは、ある意味、自然な流れだった。


【2021年10月21日12時37分】　岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

国鉄の旧型客車風で、オープンデッキのオリジナル車と混ざってオハ35系の譲受車も。車番は消されているようだが、ホハフ3002号車、国鉄時代はオハ35 1227号車である。
転入後にトイレ撤去などの改造工事は受け、室内灯も環形蛍光灯化されているものの、ニス塗りの車内は健在で、映画などのロケに使われることもあるようで。


【2021年10月21日12時43分】　岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

デッキから客室に入る扉は施錠されているものの、ホーム側の客扉からデッキ部分に立ち入ることは可能で。
国鉄時代の青15号に塗り替えているのか、あるいは“片上のブルートレイン”に戻されるのか??


【2021年10月21日12時52分】　岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

青い車体は実は3面だけ??
塗装変更の作業途上なのである。妻面は焦げ茶色になっている。


【2021年10月21日12時52分】　岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

ホーム上に残されているベンチには長船のゴルフ場の広告が入っており。当時から使われていたものだろうか。
何だか、こう見ていると昭和の頃の、自分がまだ物心つく前の時代の国鉄の駅のような...

現在はコロナ禍で中断されている毎月の展示運転、時折、この客車列車も運転されるそうだが、残念ながら自分は出会ったことが無く。一度、動いている姿を撮りたいのだが...


【2021年10月21日12時43分】　岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

もちろん、キハたちも残されており。
国鉄からの譲受車キハ303号車。昨日の記事で4年前の展示運行のときの写真を...。再塗装されたようで美しい姿を取り戻している。
1934年（昭和9年）製のガソリン動車を戦後、片上鉄道が譲受し、液体式ディーゼルカーに改造した車両である。


【2021年10月21日12時51分】　岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

この形式は多数が地方私鉄に払い下げられ、関東鉄道もそうだし、小湊や水島臨海など、いまも撮影に訪れる各路線でも同系車の活躍を写した写真を見たことがあるが、動く状態で保存されているのはココだけ。
この日は形式写真を撮れない位置に留置されていたが、非常に貴重な車両なのである。


【2021年10月21日12時44分】　岡山県久米郡美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

もちろん、貨車たちも残されており。（つづく）

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