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2021/10/10 小湊キハ40-1臨時運行(10)エンジン実演 [小湊鐵道]

だいぶ長くなってきた小湊鐵道の10月10日のイベントの話題。

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【2021年10月10日11時19分】 小湊鐵道・五井機関区

キハ40形が整列しての撮影会は、キハ40 2が日中の通常運用に入るために出庫した後、代わりに入庫してきたキハ200形が並んで。
よく見ると側窓がユニットサッシになっており、かつ、アートミックスの告知のデザインが入っておらず、つまり、キハ211号機かキハ212号機。昨日の記事で出てきたピカピカの台車が、新製当時に付いていた車輌の候補である。

自分としては非ユニット窓・プレスドアの初期型が好きなのだが...
それにしても、小湊鐵道がDMH17Cエンジンで国鉄20系ディーゼル動車に準じた車両を増備していた頃、隣のキハ40形の設計が進んでいた筈で。
アートミックスの告知が入れられている、キハ214号機は1977年(昭和52年)製、今回、移籍してきたキハ40形は1979年(昭和54年)製で2年しか変わらないのが...

さて、キハ40形の並びの撮影が済むと、庫のヨコに留置されているキハ208号機の車内に集まるように指示があって...

……  ……

2021年10月10日(日)曇り

庫の隣に停まっていたのは、キハ208号機。

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【2021年10月10日11時50分】 小湊鐵道・五井機関区

いや、この時点で「うんっ!?」とならないといけなかったのだが、まったく何も考えていない<変態鉄>だったのである。
さて、まずは車内に入って。

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【2021年10月10日11時50分】 小湊鐵道・五井機関区

DMH17系エンジンは原型はガソリンエンジンを改良することで戦前に試作されていたかと。戦時中の長い中断を挟んで、液体変速機の開発が合わせて進められ、同時に燃料噴射パイプの改良などで160 PSから180 PSに出力がアップされ、その都度、B、C...と末尾に英字が加えられるのは、国鉄での形式名のルール通り。
国鉄キハ20形などと同様の「DMH17C」エンジンが、このキハ208号機にも付いており。
エンジン本体は4つのブロックのように分かれており、画面左側というかこの視点で手前側に8本のシリンダヘッドが確認できる。8気筒だからDM「H」である。
このシリンダ、縦(垂直方向)に往復運動するので縦型エンジン。縦型なので点検作業は車両の床板を開けて行うわけで。

車両の五井方にエンジンが付いており、その真上の床板に点検蓋があって。

予め点検蓋が開けられた状態になっていて。
今回、<変態鉄>としてはTC-2液体変速機側の席に陣取って。実はEOSくんを動画モードにして構えてみたのである。(でも、動画は省略で)

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【2021年10月10日11時50分】 小湊鐵道・五井機関区

担当者さんの合図でエンジン始動...といっても、電熱線のようなもので予熱しないといけないので、準備していないとすぐには、あの爆音は聞こえないのである。
さぁ、いよいよ。コレ、自分は何度目だろうか、何度見てもエンジンが始動する瞬間は、ちょっと驚く。大きなエンジン全体がブルブルと震えながら、あのDMHのサウンドが響き渡り...
このエンジンの特徴や変速段から直結段への変換のタイミングについて、キハ40形のカミンズ製エンジンとの相違点などについて説明があって。

特に、このDMH17系のうち、縦型エンジンの「C」と横型エンジンの「H」の違いについて。横型の「H」の方が、DMHエンジン搭載の特急型(キハ81系「はつかり」)を設計するにあたって、従来の縦型を横型に改良して登場した“進化形”...という認識だったが、使いやすさの面では縦型の「C」の方が良いのだとか。
横型の「H」では水平方向に置かれたシリンダ内でオイルが偏ってしまうため、定期的に取り出して回転させないといけないとか、縦型だと車内の点検蓋を開ければ容易に点検できるのに、横型だと車両の床下に手を入れて作業するしかない...とか。
そう、小湊キハ200形の新製時期は、国鉄のキハ20系の増備では後期にあたっており、最新バージョンのエンジンとして、DMH17Hを搭載して新製するのも可能だった時期だが、そういう扱いやすさの面からDMH17Cエンジンを選定した可能性が高い...という話題などは、自分の認識と違っていた分、印象に残った。
(なお、メカにとことん疎い<変態鉄>なので、ここに書いた話も正しく理解できずに誤解している可能性があるが...)

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【2021年10月10日11時50分】 小湊鐵道・五井機関区

実は、このキハ208号機、今年、8月27日に乗車しているのである(→ こちら)。いや、普段なら、何度も小湊鐵道に通っていれば同じ車両に乗り合わせる機会も多いはずだが、でも...
そう、このキハは7月の大雨の際に上総牛久駅に閉じ込められた2両のうちの1両だったのである。

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【2021年10月10日11時58分】 小湊鐵道・五井機関区

聞けば、その上総牛久-上総中野間で運用中にも、崩れてきた土砂に接触して車体に損傷があるのだとか。
下り方の連結器も斜めになっており。機関区に戻れなくなってしまった2両のキハで行われた、上総牛久以遠の暫定ダイヤでの運行も、ギリギリの状況で行われていた...ということである。

それが五井機関区に戻っていると言うことは、つまり、線路の復旧作業が完了しており、営業運転再開はこの翌週だったが、既に光風台-上総牛久も“列車”が走れる状況だったと言うこと。説明を聞くまで、そのことに全く気づかなかった<変態鉄>だったのである。

その修繕のため五井機関区に戻ってきているとのことで。

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【2021年10月10日11時36分】 小湊鐵道・五井機関区

だからこそ。普段は見られない「蓄電池箱」が開いており。何だか...、中身は汎用品の蓄電池とそう変わらない外観で。

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【2021年10月10日11時59分】 小湊鐵道・五井機関区

そして、開いているのは給油口...ではない。機関冷却水注入口、キハ200形はフツーの水を入れているのだとか。この蓋が緩くなっている車両があって、走行中に開いてしまうことがあるのだとか。
あくまで冷却水投入口なので開いていても水しか出てこない筈だが...

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【2021年10月10日11時54分】 小湊鐵道・五井機関区

そして、キハ208号機には「試運転」のヘッドマークが掲出され。(つづく)

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