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小湊鐵道五井機関区撮影会_20210926(6) [小湊鐵道]

職場で過ごす1時間は、まるで「悠久の時」のように感じる長さだが、こういう撮影会や趣味活動の時はあっという間。時間がたったことに、ふと気づいてハッとするのである。

今年の夏も暑かったが、秋の深まりは“速かった”ようにも感じられ。暑さが和らいだと思った途端、コートが必要な陽気になったような感じ。「四季」が猛暑の夏と酷寒の冬の「二季」になってしまいそうな...
下手の横好きであれ何であれ、カメラを触る者として、そこには危機感のようなものを感じる。

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【2021年10月6日13時20分】 岳南電車・岳南富士岡駅

秋が深まってくるとチャレンジしたくなるのは“山バック”。秋晴れには、やはり富士山なのである。
小湊鐵道なら西広、そのほか関東鉄道でも撮れる地点があって。

もちろん、その富士山バックが有名なのは、まさにその足元を走る岳南電車であるのは言うまでもなく。
岳南富士岡駅構内の機関車たちをホームから眺めれば、艶のあるこげ茶色の車体の後ろに富士山がクッキリと。
絶対に年内にもう一度...と思っている。

さて、引き続き、小湊鐵道五井機関区撮影会の話題。このイベントでも案内役のAさんのユーモアを交えたお話に惹き込まれ。気づけば、あっという間に時間が経過しており。
……  ……

2021年9月26日(日)くもり

大正時代の同線開業時から使われ続けているという機関庫(というか検修庫)も見学メニューにあって。
そう、最初にヨンマルの並びを撮ったところだが...

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【2021年9月26日10時32分】 小湊鐵道・五井機関区

「皆さんの中でタバコを吸われる方は...」

あいにく(?)、挙手する人はいなかったが“灰皿”と紹介したのは実はキハのDMH17エンジンのシリンダーヘッドだったり。
触らせてくれたが、手にしてみると意外とずっしりと。

そのほか足元などに、一見すると無造作に置かれたような感じの金属のパーツたちも推進軸の一部だったり、台車の部品だったり...

あまり注目されていなかったが、キハ200形に装着されたヘッドマークの数々も展示されており。
実は、この取り付け作業が非常に難儀する構造で、ヨンマルに合わせてキハ200形にもヘッドマークステイを“新設”しようかと検討されている...とは10月の見学で伺ったお話。
現在のキハ200形は幌枠のところにヘッドマーク台座を固定して、そこにヘッドマーク裏面にあるパイプ状のパーツを挿入することでヘッドマークを装着しているのだそうで...

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【2021年9月26日10時33分】 小湊鐵道・五井機関区

「試運転」のマークは、自分としてはネットの画像を恨めし気に眺めるしかなかったキハ40形の試運転時にも併結されたキハ200形に掲出されていたかと。

これは旧国鉄の151系「こだま型」特急登場当時のヘッドマークをイメージしたデザインとか。なるほど。何も考えずに見ていた<変態鉄>だったが...

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【2021年9月26日10時33分】 小湊鐵道・五井機関区

こちらは自分も走行シーンを見たり撮ったりしたことがあるもの。お正月に装着される。地元の神社への初詣のマーク。
鶴峰神社は光風台駅が最寄り駅。

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【2021年9月26日10時33分】 小湊鐵道・五井機関区

そして、高滝。高滝湖は養老川を堰き止めてできたダム湖で高滝神社は、もちろん高滝駅が最寄り。
この2つは、そう、京王電鉄の臨時電車に掲出される伝統のマーク、迎光と高尾。後者は本家・京王電鉄でも、行楽のPRに「高尾」マークを8000系などに掲出して運転されている。
やはり、(当然だが)使用にあたっては承諾を得ているとのことだった。

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【2021年9月26日10時33分】 小湊鐵道・五井機関区

さらに、キハ202号機のお別れマーク。すでにボロボロになっているキハ209号機を含めて書類上は「休車」なのだろうが...
昨秋、このお別れ運転も台風で一部変更になったような記憶。直後にキハ40形と併結で試運転を行い、話題となったが、現在はエンジンを外した状態で五井駅構内に留置されており。

ただ、強調されていたのは(自分も誤解していたが)「キハ40形への置換を早急に進め、一斉にキハ200形を全車置き換える」という計画ではないという点。
キハ200形を代わる代わる休ませることで少しでも長く使っていくことと、供給の途絶えている部品取りのためということになるみたい。ということで、心配していたキハ200形が見られなくなるというのは、いまのところ心配無さそうで。

その庫内に鎮座しているのは、DMH17Cエンジン。

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【2021年9月26日10時34分】 小湊鐵道・五井機関区

以前はすべてのメンテナンス作業をこの庫で実施していたが、整備士さんの人手が少なくなったこともあって全般検査などの大掛かりな検査は外部の業者に依頼することになっているとのこと。
それでも長年の経験で、このエンジンについてはすべて把握できている...という自信と誇りを感じさせる説明だった。

キハ204号機(??)に積んでいたものを整備のために下ろしたということ。
ただし、エンジンや台車については予備を確保した上で検査入場した車両から取り外したものを業者に送り、代わりに整備を済ませて戻ってきていたものを取り付ける、循環使用の方法が従来からとられており、趣味者としての、どの車両のエンジンがどれという風なこだわりは、あまり意味が無さそう。
このエンジン、同社でちょっと珍しいのは...

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【2021年9月26日10時37分】 小湊鐵道・五井機関区

ダイハツ製であること。DMH17系エンジンの時代、国鉄のディーゼルエンジンの開発・製造に携わっていたメーカーは確か5社。小湊のエンジンは振興造機(神戸製鋼系列)のものが多い中では珍しい存在。
しかも、銘板の刻印は型式の「DMH17C」の「C」を「B」に変えていた痕跡が残っており。下部の製造年月の表記が「昭和31年12月」と読み取れるのも特徴。キハ200形の新製開始が昭和36年(1961年)で一致しない。

そもそも「B」の燃料噴射ポンプを改良して出力を向上させたのが「C」で、キハ200形はこのタイプを採用している。
キハ5800やキハ6100などの旧型の改造気動車についていたエンジンが巡り巡って、いまもキハ200形の床下にあるという可能性が高く。
ちなみに、調べてみると「C」が登場した当時、その新開発の燃料噴射ポンプの製造が間に合わず、とりあえず旧来の「B」用のパーツを付けてDMH17Bエンジンで落成し、後の検査入場時にエンジンを「C」に改造するというのは国鉄でも行われたとの話はいろいろな鉄道誌などでも触れられており。

11時前に終了なのに、この時点で終了間近の時間になってしまって、まだまだ庫外に留置されている貨車など見学すべきポイントは多いのだが...(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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