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猛暑の房総横断鉄道へ(1)ぷろろーぐ [<鉄>な撮影記・旅行記録]

「撮れば乗れない、乗れば撮れない」というのは、<鉄>にとって、ある種、“永遠の悩み”。
夏空の下を走る小湊キハを1日中、撮るのも悪くない。でも、ゲリラ豪雨も怖いし、何と言っても暑い。あのアタマがクラクラするような暑さの中でカメラを構えて列車の通過を待つ時間は...

そんなわけで、撮るか乗るか最後まで迷ったのだが、最終的には「乗る」を選択して...

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【2021年8月27日9時22分】 小湊鐵道・上総牛久駅

それならば...

小湊キハに乗ってそのまま折り返して戻ってきても面白くない。やはり、房総半島を横断してみることに。
そして、大原駅からJRに乗り換えて約1時間、安房鴨川駅の2つ先に「江見」という小さな駅があって。

ちょっとこの駅も気になっていた。そこを訪れるプランを...

……  ……

フツーなら、東京駅か錦糸町駅で総武快速線電車に乗り換えて、千葉から内房線を下って小湊キハの起点となる五井駅に至る経路になるのだろうが...

「<鉄>ならば、往復の経路も鉄道利用に限るべき」という考え方が、この趣味界隈には定着しているみたいだが...
<変態鉄>は、JR東の電車の、あの硬い座席が特に苦手で。そもそも満員電車を乗り継いで趣味活動へ...というのは、あまり好みではない。

房総半島の鉄道にとっては“宿敵”なのかも知れないが、基本的に、<変態鉄>が小湊キハを撮りに行く場合、アクアライン経由の高速バスを利用している。

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【2019年4月22日7時32分】 東京都渋谷区代々木・バスタ新宿

一番便利なのは「バスタ新宿-五井・市原市役所」線。順調にいけば1時間少々で五井駅前に着けるという優れもの。(朝の五井ゆきは定刻より早着する日も少なくなかった)

でも、このコロナ禍で思いっきり減便されており、残念ながら利用できる時間帯の便がなくて...
ということで、終日、多くの便が設定されていて便利なバスターミナル...ということで往路は「袖ケ浦バスターミナル」を経由するルートを。
ここなら、木更津駅ゆきなどの多くの系統が経由するので、東京側のターミナルも、バスタ新宿はもちろん、東京駅八重洲口、品川、さらには、渋谷駅というのもあって。
終日、頻繁にバスが発着しているのである。

ちょうど、朝の「渋谷-木更津」線が。これなら、日東交通の路線バスに接続して、8時過ぎに袖ケ浦駅に到着できるのも好都合。
ということで、渋谷マークシティから出発することにして...

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【2021年8月27日14時40分】 内房線・江見駅

江見駅には、16時頃までに到着したくて。ここから逆算してスケジュールを決めていったのだが、何と言ってもネックになるのは、小湊鐵道の上総牛久以遠の区間。
7月アタマの大雨で、いまも馬立駅近くの路盤崩落が復旧しておらず、光風台-上総牛久の2駅間が運休になっている。
小湊鐵道の車両基地は五井機関区だけ、五井からの線路が分断されると、その奥の区間は...

その大雨の日に、偶然、上総牛久駅に取り残されることになった2両のキハ、この2両だけを使って、運転再開しても上総牛久-上総中野の全列車を賄うことになるので、普段以上に思いっきり減便されており、上総中野ゆきは上総牛久駅を朝10時前、正午、夕方の3本だけになっており。
それが最大のネックとなったのだった。

上総牛久駅 9:48発の上総中野ゆきに間に合うように...

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午前中に小湊鐵道をサッと通過してしまって。
その分、大多喜駅で途中下車して昼食をとって、大原から外房線・内房線を経由して江見駅を訪問、安房鴨川駅からは東京駅八重洲口ゆきの高速バス「アクシー号」は、コロナ禍でも毎時1~2本ずつ運転されており。
これを利用して帰ってくる...というプランを考えたのだった。

地図にすると、こんな感じ。袖ケ浦から入って左上から右下へとオレンジ色の線に沿って下っていく<乗り鉄>旅である。


2021年8月27日(金)曇りのち晴れ

6時少し前に自宅を出発。まだ朝ラッシュには早い井の頭線でいつも通りに渋谷駅。

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【2021年8月27日6時31分】 東京都渋谷区道玄坂・渋谷マークシティ

西口の改札を出て、隣のエレベータで5階に上がったところがバスターミナル。
ビルの5階がバスターミナル...というのも奇妙なものだが、渋谷が「谷」であることを感じさせてくれるもので。

自分より先輩の<鉄>諸氏にとっては、かつての玉川電車の渋谷駅ということにもなるのだろうが...
<変態鉄>が、そのバス乗り場に着いたときには6:40発の木更津ゆきになるバスは到着しており。

でも、写真を撮ろうにも、隣には富士急の高速バスが並んでいて。
5分後の6:45発の河口湖ゆきも並んで停車していたのである。バスのドアが開くと乗り込んだのは5名くらいだっただろうか。各座席にコンセントが付いた車両である。
運転手さんから「首都高渋滞のため、遅れが見込まれる」旨の案内があって、ちょっと不安になるものの...

バスは道玄坂上の交差点でUターンして渋谷入口から首都高へ。羽田空港ゆきと同じパターンで。あっという間にレインボーブリッジも通過して、有明JCTを通り湾岸線に合流したところから予告通りの渋滞に。
事故渋滞とのことで大井を過ぎれば後は順調で。ホッとしたのである。

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【2021年8月27日7時35分】 千葉県袖ケ浦市神納・袖ケ浦バスターミナル

羽田を過ぎればすぐにアクアラインへ。アクアトンネルの入口付近でも少しだけ混雑したが、ウトウトしているうちに木更津金田を通過。袖ケ浦ICを下りて一般道に出たすぐのところに袖ケ浦バスターミナル。

横浜、羽田空港、品川、渋谷、新宿、東京駅...と行き先毎に並んだ高速バスの乗降口のポールを先頭に長蛇の列ができており。
高速バスの結節点として、千葉県内から都心への通勤輸送を担っていることが分かるシーンに出くわして。
ほぼ時刻通り。渋谷-袖ケ浦BT間が約55分。やはり、アクアラインはスゴいのである。内房線特急が壊滅的になったのが納得できるような...

いや、だからこそ、そんな中でカメラを持って彷徨く<変態鉄>の場違い感...

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【2021年8月27日7時44分】 千葉県袖ケ浦市奈良輪・袖ケ浦駅

バスターミナルの入口には徒歩で袖ヶ浦駅に向かう人のために案内看板が出ており。袖ヶ浦駅までは2 kmとのこと。もう少し涼しい時期なら歩いても良いのだが...
とまっていたタクシーに乗り込んで。野球場のヨコの細い道を走れば、袖ヶ浦駅までは数分の距離。料金は900円ちょうど。

タクシーを降りたところで、袖ケ浦駅 7:45発の千葉ゆき電車が入線してくるのが分かったが、ココは無理せず、8:01発に乗ることにして。

さぁ、電車に乗れば10分少々で五井駅、いよいよキハと対面である。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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