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宗吾参道車両基地見学ツアー_20210117(8)保存車 <その3> [保存車・博物館・廃線跡]

まもなく最後の日を迎える、ことでん...高松琴平電鉄「還暦の赤い電車」。旧京急1000形がバーミリオンに白帯の京急塗装に復元される...というのは自分にとって夢のような話だった。だからこそ、ちょっとばかりではあったが、ご協力させていただいた。おかげさまで一度だけ撮影会にも参加できて。
確か、火曜日頃から仏生山工場で剥離作業...だったような違ったような。まさかのコロナ禍、そしてレトロを優先した<変態鉄>の撮影方針、なぜか“還暦の赤い電車”は、ドン曇りか酷い光線状態で撮ることばかりだった。

ということで、ことでんの盛り上がりを、ちょっと恨めしく思いながら今日も会社でゴタゴタしていた自分。

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【2021年1月17日10時57分】 京成電鉄・宗吾車両基地

引き続き、こちらは、1月17日の京成電鉄・宗吾参道車両基地でのイベントの話題。いや、メインの撮影会よりも保存車見学を楽しみに訪れた<変態鉄>、そんなヘンな参加者も自分ひとりだったに違いない。
保存車紹介の最終回は「赤電」。

……  ……

2021年1月17日(日)曇り

関東地方では塗装をした鋼製の電車を見かけることはほとんどといってよいほど無くなってしまった。ステンレスばかり。ステンレス鋼の使用というのは鉄道会社にとっては塗装工程を省略できるようになったという意味も大きい。これが昭和30年代以降、私鉄には急速に普及しつつも、国鉄だけは、塗装工程の廃止は労使問題に直結して、だから、分割民営化直前までステンレス車体を本格採用しなかった一因でもあるとされるが...
それはさておき、ステンレス車が増えるほど、車体に施されたカラー帯はステッカーで入れられることが多くなり。

いまの京成電車は基本的にステンレス車体に赤と青の帯が入っている...というのが<変態鉄>のイメージ。(実際にはオレンジ帯などもあるのだが...)

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【2021年1月17日10時55分】 京成電鉄・宗吾車両基地

1950年台の京成電車は緑色濃淡の「青電色」だった。

でも、<変態鉄>にとって一番、しっくり来るような京成電車の車体塗色と言えば、やはり、「ファイアオレンジ」の塗色である。ただし、撮る機会はなかった。
後にグレーに青と赤の帯の姿になってからは、都電を撮りに行ったときなどに見かけることがあったが...

1960年台、地下鉄乗り入れの関係もあって、改軌工事が進められ。1,435 mm軌間になった区間に投入された電車から下半・ファイアオレンジ、上半・モーンアイボリーで中央に飾り帯が入るツートンカラーになった。その前の“青電”に比べて非常に明るいイメージになり...。
後に、上半のアイボリーの部分もファイアオレンジ色になり。

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【2021年1月17日10時54分】 京成電鉄・宗吾車両基地

その姿で、3000形モハ3004号車が保存されている。

残念ながら、これまた撮りにくい場所なのだが...

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【2021年1月17日10時53分】 京成電鉄・宗吾車両基地

製造は1958年(昭和33年)、都営浅草線に乗り入れることを前提に製造されつつ、改軌工事直前の新製のため、青電色で1,372 mm軌間で新製されたという。新製後、まもなく改軌され。ほぼ同時期に、この「赤電」のスタイルになり。
2両ユニット方式を採用した同社の新性能車の最初のグループ。1991年(平成3年)に廃車後、保存されたとのこと。

でも、この3000系列のシリーズは京成の一時代を築いたグループでもあり、<変態鉄>も傍系車を何度も見たことがある。
この車輌のような初期のグループは貫通扉上にヘッドライトだったが、後にオデコのところに2灯のヘッドライトが埋め込まれた。

このスタイルが...

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【2019年4月22日13時28分】 小湊鐵道・高滝-上総久保

京成グループの一員のようで独立系のようなビミョーな位置にいる、あの小湊キハの“顔”。
ちょうど、国鉄キハ20系の側面に、京成電車の前面を合わせたようなスタイルなのである。

この保存車とは幌周囲の相違が際立つが、でも、小湊キハにステンレスの細い飾り帯を付けて、ラベンダー色の縁取りを付ければ、“正面ドカン”で撮ったときに限って、京成電車が復元できるはず。

ということで、再び「赤電」モハ3004号車。

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【2021年1月17日11時22分】 京成電鉄・宗吾車両基地

やはり、こちらにもブックレット型の前サボが付いているのである。
この日は「特急 開運号」のヘッドマークが掲出されており、最初は方向板が「千葉」ゆきという不思議な表示だった。

改めて撮ってみると「成田」ゆきになっており。空港路線になる前の...成田山新勝寺の参詣客輸送の優等列車当時の姿である。
この「成田」の方向板も、ただ行き先を大書きしているだけではなくて、丸く囲んで周囲を車体色...ファイアオレンジ色にしているのが特徴。
「青電」といい、このあたり、視認性向上のためだと思うのだが芸が細かい。

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【2014年2月22日11時05分】 東京都青梅市・青梅鉄道公園

そういえば、こういう仕様、旧型国電のサボにもあった。
焦げ茶色の国電の前面に掲げられた前サボも路線ごと行き先ごとに地色とかこの形とかが違っていて。

こういうのは、自分のイメージでは関東の鉄道情景でよく見られる“文化”のような気がするのだが...

限られた時間ではあったし、車内公開は行われなかったものの、宗吾参道車両基地に残る貴重な保存車たちを存分に楽しむことができた。

さぁ、まもなく、<変態鉄>の2班の撮影タイムである。(つづく)

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